元映画オタク視点から見た「20世紀号に乗って」のアレコレ

シカゴからニューヨークの旅、皆様楽しんでいらっしゃいますか?もう終わるけど。

TCAに円盤化もしくは音源販売は無理と言われてしまったので版権元に拙い英語で何とかならない?と問い合わせたら「無理だよ」と言われてしまい、ここまでして無理なら仕方ないね!!となっている私です。


ところで私、宝塚にハマる前は映画のオタクだったので(オタクいつも何かにハマっていがち)、今回の「20世紀号に乗って」は映画オタク視点でもかなり楽しんでいるんですけども、友人にその話をしたら興味深く聞いてくれたのでここに適当に書き残しておきたいと思います。

宝塚で最近再演された「雨に唄えば」がトーキー映画が出てきたあたり。1920年代後半を舞台にした作品(ジャズシンガーが公開されたのが1927年なのでそのくらいですね)でしたが、本作は1930年代半ばくらいが舞台だと勝手に思っています。正確な年数は分からないんですけど。

1932〜35年くらいが舞台だとちょっと面白いかなと勝手に思っています(Twitterで教えてくださった方がいました!1932年が正解のようです。ありがとうございます!)


というのも、リリーが電車に乗る時に記者の皆さんから投げかけられている質問

フランク・キャプラ監督の次回作に出演するのか」

は、その年代だった場合リリーが出演されると噂されている「次回作」が名作「一日だけの淑女」(本作は1933年アカデミー賞主演女優賞受賞作)とかこちらも傑作スクリューボールコメディ「或る夜の出来事」(本作も1934年アカデミー賞主演女優賞受賞作)の可能性があるし、

グレタ・ガルボと仲が悪いという噂は本当か」

に関しても、あの当時のグレタ・ガルボがどのくらいの大スターだったかを考えるとめちゃくちゃニヤニヤ出来るんですよね。

グレタ・ガルボといえばサイレントからトーキー期にかけての銀幕の大スター女優です。

宝塚でも上演されている「グランドホテル」(1932年)、「アンナ・カレニナ」(1935年)のほか、サイレント期の名作でものすごく美しい「肉体と悪魔」(1926年)、「マタハリ」(1931年)、「椿姫」(1936年)などなど数々のMGM作品に出演していて、そんな大スターと並んで評されるリリー・ガーランドという女優がどれほど大女優としてあの作品内で扱われているかということが分かればあのコミカルな「乗ってくる乗ってくる乗ってきた乗ってきた♪」の曲の乗客のテンションも分かりやすいかと思うんですよ。

そして「リリーのサイン入りの契約書があればどこの銀行もお金貸してくれる」の現実感もすごくわかりやすくなると思う。

当時の銀幕のスターっていうのは雨唄でも分かる通り人通りに出ようものなら囲まれて大変という有様だったようだし、まさに次元が違う扱いをされていたんですよね。


あとリリーが「ルイス・B・メイヤーもいらないわ!CもDも!」というような場面がありますが、この「ルイス・B・メイヤー」も実在の人物で、MGM(映画配給会社)のプロデューサー。

MGMと言えばミュージカル映画好きにはお馴染み(と勝手に思っている)

オズの魔法使」(1939年)、「イースターパレード」(1948年)、「踊る大紐育」(On the Townですね、1949年)、「アニーよ銃をとれ」(1950年)、などなど、あとは「ザッツエンターテインメント!」(1974年)辺りはミュージカル映画が好きな人なら見たことあるんじゃないかなと思う。

そのMGMの全盛期を盛り上げた神の如きプロデューサーであるルイス・B・メイヤー。

発掘した俳優はグレタ・ガルボクラーク・ゲーブルジュディ・ガーランド、ジョン・クロフォードなどなど

「星の数ほどのスターがMGMにはいる」と言われたほどの黄金期。その中の1人がリリーだと思うと映画オタク的にはもうワクワクが止まらないところ。

話の中で「パラマウントに移籍するのか?」とリリーが聞かれている場面があったので多分リリーはMGM所属の女優だと思うので。

そんな黄金期の映画会社に囲われて天才プロデューサーに見初められている(と思われる)リリーが「私は自分がやりたい時にやりたいことをやる」「ルイスBメイヤーはいらない!」ってなるのって物凄いことだし、会社の大権力者に楯突いて独立して自分の会社で映画なんか撮ろうものならそれこそブルースちゃんが心配するように「干される」と思う方が現実的なんですよね。

そこがリリーのかっこいいところであって情熱的なところだと本当に思うんですよ。

ハリウッドって今この時代においても性差別だとか(男女の俳優でのギャラの差とか)セクハラ問題でつい最近も噴き上がっていましたが、当時女優の地位って今よりもっともっと低くて、きっと今よりもセックスアピールを要求されたりだとかそういう闇もあったはずで、その中でリリーのような女優はきっと居づらかったとも思うし扱いづらくもあったはずだと察せるんですよね(勝手に)。

因みにルイス・B・メイヤー、宝塚オタク的には「ラスト・タイクーン」の主人公のモデルになった人だと思ってみるとまたちょっと楽しめると思います。



それと耳に残るfive-zerosの曲から。

200万ドルだった小切手。

舞台はよくわからないから映画視点から行くと、皆様ご存知「風と共に去りぬ」(1939年)ですがこちらの製作費が390万ドル。町を一個作って燃やすみたいなことやってた映画なので、映画視点から考えるとインターミッション込みの3時間の大作で町を燃やさなければ200万ドルでもなんとか作れると思います。

ただテーマが「マグダラのマリアの受難」ですね。

宗教物映画視点から考えてみましょう。

十戒」(1956年)の製作費、1300万ドル。

2000万ドル、「マグダラのマリアの受難」を映画として撮るなら無難な額だと思います!!!舞台は知らないです!!!

今なら海を割るのもイエス・キリストが磔にされて復活を遂げるのもCGと特殊メイクでどうにでもなるでしょうけど当時基準で考えるとエキストラの人数と特殊撮影にかける金額考えただけで目眩がしますね。

映画「特急二十世紀」の中のオスカーはリリーにマグダラのマリアをやってほしいと口説く時に「砂漠から本物の砂を取り寄せよう。ラクダもだ!」みたいなこと言ってましたけどそういう勢いでセットにお金使ってたら舞台でも2000万ドルくらいすぐ使い果たせそうな気はします。知らんけど。


1番の問題は1930年代、MGMやパラマウントが台頭して娯楽作品を観客が求めていた時代に舞台にしても映画にしても余程のもの作らないとオスカーが作りたいような「マグダラのマリアの受難」が多分観客に全く受けなさそうということですね…オスカーさん5連敗の方が現実的だよ…

リリーの情熱×オスカーの情熱が組み合わさったらすごいものが見られそうな気はします。

多分マックス・ジェイコブスのような時代感覚を掴む才能があった人の方がオスカーよりも売れるものは当然作れたと思うんだけれど、リリーが惚れ込んでいたのはオスカーの方だと思うと結構ニヤニヤできます。



その他。

リリー・ガーランド。名前の元ネタは「百合の花束」とか上にもあげた「ジュディ・ガーランド

そして本作中にも名前が出てくる作家サマセット・モームの作品「人間の絆」の中に「ミルドレッド」という女性のキャラクターが出てくるということを色々調べてて知ったのでちょっとニヤニヤしました。ミルドレッド・プロツカ、リリーの本名ですね。

本作の作家さんがどこまで狙ってやってるのか分からないですけど。

あとオスカー、リリーとかにもモデルになる人物がいるんじゃないかなぁと勝手に思って調べてみたんですけどあんまりそれっぽい人物は見つからなかったです。

ただマックス・ジェイコブスはなんとなくジョージ・キューカーっぽいなと思ったのでここに書いておきます。

ジョージ・キューカーサマセット・モームと親交があった映画監督で前述のガルボの「椿姫」や「マイフェアレディ」なんかを撮ってる監督です。MGMとも関わりが強かったのと、女優さんを魅力的に撮る事に定評がある監督さんなので。なんとなく。


そんな映画オタク視点からの20世紀号の楽しみメモでした。

宝塚歌劇団雪組東京公演「ファントム」大まかな感想

宝塚歌劇団雪組東京公演「ファントム」

1月5日 15時半

1月6日 11時

1月8日 18時半

1月12日 15時半

1月19日 15時半

1月20日 11時

1月24日 13時半・18時半(新公)

1月26日 15時半

2月1日 13時半

2月3日 11時

2月9日 15時半

2月10日 11時・15時半(ライブビューイング)


完走しました。

昨年末に大劇ライビュを見た時に歌は上手いけどあまりの芝居の噛み合ってなさに腹を立てたりしつつ年始を迎えたので、マイ初日を迎えるまで非常にナーバスだったのですが、東京公演はマイ初日には「通える!」と思いました。

思ったんですけど、いざ通い始めてみると期待と目の前で繰り広げられる舞台とのギャップにかなりしんどくなってしまって、今までで一番通うのが辛い公演になってしまっていましたね…。今の体制の雪組でこんな思いをするとは考えてもいなかったのでなんというか。チケットがない中、ものすごく必死でチケットをかき集めたので余計にしんどくなってしまった…

でも千秋楽付近にはそこまでの苦しさを見ている最中は忘れられるほど素晴らしく深化して、やっぱり今の雪組で「ファントム」が上演できたことは奇跡だなぁとも思いました。良いものが見られて良かった。本当に。神様と宝塚歌劇団に感謝しなければ。ずっと語り継がれる作品になったと思います。

同時に「ファントム」という作品が演者の解釈と表現によりここまで違う作品に見えると言うことも知れました。役替わり公演や新公前後の変化も含めて。

途中休演者もあったり、インフルエンザが流行る時期に本当に演る方も見る方も大変な公演だったと思います。

この公演に関わった全ての皆様に、本当にお疲れ様でしたの気持ちでいっぱいです。

以下雑感。


◻︎望海さんのエリック

「望海風斗のエリックがこの世に誕生した」ことが今回の再演の最も素晴らしかったところだと思います。

私は和央さんと春野さんのファントムしか見られていないのでファントム全てを語れるというわけでもないけれども、毎日舞台の上でエリックとして生きる望海さんは何度見ても心が震えるものでした。

大劇は見ていないので東京公演のみの感想になりますが、最初のBパターンの時は本当に子供で。エリックが。5歳児だなぁと思いながら見ていて。

キャリエールに対して「オペラ座を監視するのがお前の仕事だろう」と言った後に「新しく支配人になる男は幽霊の存在を信じるかな?」と言う時の素直さや無邪気さ?とか、本当に幼くて。

1番幼さを感じたのはクリスティーヌを森に連れて行く場面。「僕の、領地をね!」の腕の広げ方だとか、「ここが最も素敵な場所だから」とか「詩は好きかい?」の語りかけ方、クリスティーヌに詩を読ませておきながら彼女が止まったら本を取って続きを諳んじて「あとで読もう!」とか次から次へと自分の言いたい事を相手に投げつけるみたいなところ、本当に子供みたいでしたね。クリスティーヌに逃げられてからの泣き崩れ方も例によって望海さんの「本当に泣いているようにしか聞こえないんだけど泣いてない」歌唱が絶好調で…この場面に関して後半のグズグズでもはや歌ではないみたいに聞こえるのにちゃんと歌になっているのが好きでした。

Aパターンの方がシャンドンの影響なのか、エリックの年齢が上がるんですよね。私は前半Aは1回しか見られなかったんですけど、Bのエリックとあまりに年齢が違う…最初に見たBエリックは5歳〜7歳くらいに見えたけど、前半のAエリックは10代くらいに見えたので。

前半Aシャンドンがエリックを10代に引き上げた影響か、後半Bエリックも10代から年齢下がらず。24日にはもうほぼ20代、私が見た中で1番大人だったのは26日でした。年齢が変わるとファントムの景色が変わって見えるという発見がありました。エリックが幼ければこちらの庇護欲的なものの掻き立てられ方がすごくて、エリックが大人であればその嫉妬(シャンドンに対する)が怖くなったりとか。望海さんはいつも、その時の自分の感情を素直に舞台に乗せるので、見るたびに違うエリックで「今日はこんな感じか!」ってなったりしがちでその危うさが私はとても好きです。

感情の深さが1番好きだったのは1/24の11時、幼さが1番好きだったのは1/5の15時半、幼さが覗く青年エリックとして1番好きだったのは2/9の15時半と千秋楽です。

演技が劇的に変わったというかエリックの優しさが溢れ出るようになったのは2/1の13時半。


◻︎真彩ちゃんのクリスティー

私が通うのしんどくなってしまった1番の理由が真彩クリスティーヌの演技でした。

私自身は真彩ちゃんのことが大好きだし、天使の歌声だと本気で思ってはいるんですけどそれはそれで、大劇版は見てないから分からないけど東京のクリスティーヌはとにかく何を考えているのかよくわからない。

1幕はまだ良かったんですけど、2幕を見るのが毎回本当に怖かった。エリックストーリーでなにを考えているかわからないからエリックのことをいつ好きになったのかもよくわからないし、エリックが仮面を外すとは到底思えないあの北風のような「仮面を取らせてみせる!!」みたいな力強すぎるMy true loveを聞くのも、子守唄に聞こえない最後のYou are  Musicを聞くのも怖かった。暖かい日差しのような、母の愛のようなMy true loveを求め続けて、後半1週間にそれを得られた時にエリックがあんなに喜んでいるのをようやく理解できました。

大体クリスティーヌは「顔を見せて」って言っておきながら顔見たら逃げるっていう時点でひどい女と思われがちなので、そう思われない程の「真の愛」をエリックに示していかないとファントムという話に共感ができなくなるんだなぁという気付き(遅い)

あの逃げ方も最初は仮面の下の顔に恐怖して逃げているようにしか見えなかったんですけど途中で変わって良くなりましたね。あれは顔が怖かったんじゃなくて「彼女に愛されている」と思ったエリックの気持ちの重さに思わず後ずさってしまうクリスティーヌで大正解。後半は本当に良かったな…

19日に見た時に少し柔らかく球体に近いMy true loveが聞けて嬉しかったんですけど、その後2/1に見るまでずっとエリックを溶かしそうな灼熱の太陽をひたすら広げるみたいな歌い上げ方をしていてずっと何でだよ!!って思ってました。私はMy true loveでエリックを包んで欲しかっただけなのにそれが見られたのは最後1週間だけだったな…最後の1週間は本当に文句なかったです。千秋楽は史上最高のクリスティーヌとして私の心の宝物にしたいと思います。

My true loveが1番球体に近かったのは1/19の15時半、クリスティーヌとして至高だったのは2/10です。


◻︎咲ちゃんのキャリエール

今公演1番の功労者と個人的に思っている咲ちゃんのキャリエール。ファントムの再演が決まったその日から、キャリエールをやるのは咲ちゃんしかいないと思っていました。

最初から最後まで1番安定していて、1番暖かく、望海さんもインタビューなんかで言っていた通りまさに「愛」そのものな咲ちゃんキャリエールは本当に素晴らしかったです。

若干不安だった歌も問題なく、You are my ownはもう望海さんと咲ちゃんでしか考えられないくらい好きでした。後半はもうエリックに対する愛しさが滲むどころか溢れ出していて…!

シャンドン&ショレの役替わりで望海さんはすごく影響を受けて変化がすごかったけれど、咲ちゃんもベースは崩さずそれでも相手によって空気が変わるところが好きでした。あーさシャンドンには息子に向けるような温かさを、翔くんシャンドンには旧知の仲である雰囲気を。ビストロでシャンドンと会うシーンはあーさと翔くんで随分と対応が違うので初見の時にちょっとびっくりしました。

相性としてはAパターンの方が噛み合っていたかなと私の好みでは。

エリックストーリーでは新公前と新公後で随分語り口調に差が出たので新公後の方が絶対的に好き。キャリエールはあの作品の中で1番悪い事をした人間だけれども、エリックの最期一緒に地下に潜る場面は私の中ですごく大切な場面になりました。キャリエールを赦したくなるほどに。

全体的な良さにびっくりして嬉しかったのは1/8の18時半、その後より感情が乗ってお父さんみがさらに増したのは2/1の13時半、ベストアクトのキャリエールは2/10です。


◻︎翔くんのショレ

新しいアプローチのショレ可愛かった〜!!

役替わり公演なのでWキャストの相手と被らないように魅力的なキャラを作り上げるのは本当に大変だったと思うけど、「怖がりなアラン・ショレ」のお陰でカルロッタというキャラクターの新しい魅力も引き出されたと思うので見事としか言いようがないです。

登場シーンからカルロッタへの愛情表現の全てを打ち返され投げ返されそれでも奥さんが好きなのも堪らなかったし、Bカルロッタは性格が結構キツい女だったと思うけれども、同時にものすごく仕事ができる女で、ショレはそんなところも含めてカルロッタを愛していたんだろうなあと見ていていつも思えました。カルロッタの大ナンバーの時の奥さんヨイショ具合はBパターンの方が好き。後ろの劇団スタッフとの噛み合い具合も、きっとみんなですごく相談してああいう感じになったんだろうなと。

オペラ座がああいうことになって、Bのショレはこの先きっと失意のうちにオペラ座を去ってしまいそうだなという感じがとてもしました。

ベストアクトのショレは…いつだろう…常に可愛かったから翔くんのショレはいつ見ても良かったです。


◻︎翔くんのシャンドン

翔くんのシャンドンはまさに光。

エリックの闇との対比が凄まじく、翔シャンドンが光り輝く程にエリックの闇が深くなるのが見ていて最高でした。エリックには申し訳ないけれども。

前半は1度しか見られなかったので主に後半Aシャンドンでの比較になってしまうけれど、Aシャンドンは生まれも育ちも品が良く、誰かを蹴落としたりそういう事はしないで育ってきて、美しいものに目がないと言ってもそのどれかに特別に入れあげる事はしないで全てに平等な光の使者として生きてきたみたいなイメージ。だからこそエリックが心の底から嫉妬するし、子供ではなく大人みたいな嫉妬心が見えやすくなったのかなと。

それが分かりやすかったのは最初のパリメロ。出会ったばかりのクリスティーヌにさらっとウインクしながら名刺を渡して、腰を抱いたりするけどいやらしさはなくて、ソレリにも優しい。

それとビストロ。あの場面、カルロッタが先陣を切って歌う時に周りがほぼみんな嫌そうな顔してるけれど翔くんシャンドンは普通にニコニコしながら聞いてるんですよね。キャリエールなんてスンッ…て顔してるのに。ちゃんと拍手までして。

そんなシャンドンが、ビストロでエリックに導かれてクリスティーヌの本領発揮した歌声を聴いた瞬間まさに恋に落ちるのが見てわかるほどって本当にすごい事だったと今思い出しても思うんですよ。

今まで全てに平等だったシャンドンが、たった1人を特別な目で見るようになるその瞬間。翔くんだからこそ、だと思いました。

クリスティーヌも思いもかけぬ君で翔シャンドンには恋してるような瞳をするのが印象的。

あと従者たちとの殺陣、特にサーベル奪ってからの殺気というか緊張感が凄かった。あゆみ姉さんの喉元にドンピシャで手刀叩き込むのも、銀橋でしゅわっちとうえんつとやり合うところも大好きでした。

シャンドンとエリックの光と闇の対比がえげつないな、と気付いたのは2/1の13時半、ベストアクトシャンドンは2/10です。


◻︎あーさのシャンドン

初見の時にあまりのギラギラな眩しさにびっくりしたあーさシャンドン。キラキラではなくてギラギラ。

「美しいものには目がない」の意味合いが翔シャンドンとはかなり異なって、本当に美しいものにしか興味がない感じのイメージ。自信家で、望むものは全てその地位と財産で手に入れてきた、そんな感じの佇まい。役替わりって面白いなぁとAB両方見て痛感しました。

あーさのシャンドンはクリスティーヌに恋してからの一生懸命さが特に印象的で、翔シャンドンより少し年齢が若いイメージでした。実際は設定的には同じなんでしょうけど。

ビストロの場面でキャリエールと会う場面も、キャリエールは「もしエリックが普通の顔に生まれていたらこう接するのかな」みたいにシャンドンに接しているように個人的に感じたので(特に前半Bパターンの時、後半はそんなでもなかった)、同じシャンドンでも関係性の違いが見えて…。カルロッタの歌に対する苦笑いは翔シャンドンからは出てこないものなのでここもキャラクターの違いが顕著に出てましたね。

それとあーさシャンドンは「クリスティーヌが憧れる伯爵」だったなぁと思います。恋する瞳で見られるというよりは、憧れのあの方、みたいな雰囲気。その後のエリックのソロナンバーも雰囲気変わってくるのでこの場面のABの違いは面白かった。

後半のBシャンドンはエリックに対するバチバチ度がすごく上がって、特に1/20に見た時にラストの立ち回りの時の「クリスティーヌは絶対に渡さない!」という強い意志が感じられたのが個人的にとてもツボでした。Bシャンドンは欲しいものは自分で掴み取るタイプのキャラクターに見えるから、エリックが「彼女は僕のもの」という気持ちを強く持てば持つほど「いやそれは違う!」っていう感情が強く出てくるのが対比として見事でした。

ラスト、クリスティーヌが亡きエリックを思って歌う時、Bシャンドンはきっともう彼女を追うことはしないだろうなと思える役作りだったのでそこもAシャンドンとの違いとして覚書に残しておきます。

前半Bシャンドンがあまりしっくりこなかったので、後半Bシャンドンのギラギラがキラキラに変わって青年みが増したエリックとのバチバチのやり合いがすごかった1/20がベストアクトあーさシャンドンです。


◻︎あーさのショレ

小物感が漂うあーさショレ、ちょっと地黒で成金っぽさがあって、猫かぶってる妻カルロッタを本気で可愛いと思ってそうなところがとても楽しかったです!

翔くんショレは可愛いがまず見ていて先に来たけれど、あーさショレは面白いが先に来ました。どっちも私は好きです。

今回の役替わり、シャンドンよりショレの方が2人とも生き生きして見えたので。

Aのカルロッタは本当に可愛い奥さん。全然役作りが違うので当然ショレも対カルロッタが全く違って、Aショレはカルロッタとラブラブ!最初にBを見ていたのでここまで違う!?とびっくりしたほど。

支配人室でカルロッタがお化けがいるのよ!って言った後のキャリエールのせいだから心配いらないっていって2人で向かい合って笑いあうシーンだとか、カルロッタの大ナンバーのあとの「春のようだ」の場面もBショレほど狼狽えてなく割とドーンとしていて、団員の反応もBショレは「えっ!?」て感じでしたね。Aショレは「ズコー!!」って感じだったので。捌ける場面も特に後半どんどんアドリブ入れてきてああいうのが私は大好きなのでもっとやって!!と思いながら見ていました。

雪の日に「春が通るぞ〜!」みたいなの言って「雪降ってるわよっ!!」って言われたのが好きだったな。千秋楽の「俺についてこい!」「まぁ嬉しい♡」も。

かわいいカルロッタが見られたのはあーさショレのおかげ!!

ベストアクトは2/10かな…2/3も良かったけど2/10で。


◻︎ヒメのカルロッタ

こんなにABで性格違う!?と思った今回のファントムのキャリエールと同じくらいの功労者。ヒメが今の雪組にいてカルロッタやってくれて本当に良かった。

奇跡のキャストですよ本当に。「今の雪組のファントム」にヒメカルロッタ以外はもう考えられない。

Aカルロッタは猫かぶりで旦那様とラブラブカルロッタ。ショレはカルロッタが綺麗な子をいじめたりするような女だって思ってないというか、そういう面をショレの前では出してないんですよね。Bと同じくらい中身はキツい女だけど、ショレの前ではそういう本性を出さない。

だから「夜のために着替え」の場面の登場シーンでもショレの投げキッスを普通に受け取って自分もそれを返すし、カルロッタの大ナンバーの前、支配人室で「お化けがいるのよ〜」の場面も言い方がとても可愛い。甘えた風に「私を脅かすのよ〜」って。劇団スタッフを追い出す場面でもそこまで言い方きつくなくて、「出て行って!」のあとのため息が心底「ほんっと猫かぶってんの疲れるわ!」感が溢れ出てる「はぁ〜〜〜〜!」で笑っちゃうくらい。ギャップが!笑

エリックに殺される場面も前半Aカルロッタは1度しか見られてないけれども、エリックに対して怯えてたんですよね。後半Aカルロッタはそこまで激しく怯えてはいなかったけど、それでもBよりはエリックに怯えているカルロッタでした。

Bカルロッタは旦那様に性格きついことを隠さない仕事ができる女のカルロッタ。私はBカルロッタが大好きでした…最高にカッコよかった…。ショレの前でも「私はこのオペラ座を支配するためにはなんだってするわ」という部分を隠さないので見てて気持ちよかったのもある。そしてショレも、カルロッタがそういうしっかりとした女だから大好きなんだなぁと見ながらいつも思ってました。あんなに最初の「夜のために着替え」から何から何まで投げキッスを投げ返され続けてもずっと奥さん大好きだったショレの可愛さも引き立っていたし、B最終日に愛をちゃんと受け取ってもらえていたようで良かったね!しかないですね…。

カルロッタの大ナンバーの前に控え室で「お化けがいるのよ」の場面でヴァレリウスと背中合わせになって「キャーーー!!!!!!」ってやるのが大好きで、あの場面から見えるカルロッタとヴァレリウスの関係性が好きだったのもBカルロッタ贔屓なのはある…その後のカルロッタの大ナンバーでも「ほかの役の人が少しでも目立つことはこの私が許さないわ!絶対!」のところめちゃくちゃ力強かったですねAカルロッタより。「春のようだ」の場面もAカルロッタは「つまり冬だ」って言われた時にドレス抱えてえーんって泣くフリをするけど、Bカルロッタはドレスを投げ捨ててからの「嘘ついてないでしょうね!?」だからめちゃくちゃ強い…あれはもはや雪や氷を割って地面から出てくるふきのとう並みの強さ、つまり春のよう。

エリックに殺される場面、Bカルロッタはすごい凛としていて、理論的に正論でエリックを殴っていくところがすごい好きでした。「ここはあなたのオペラ座じゃない」っていう強い意志が彼女を殺すことになるんだけれど、エリックとバチバチしてたのでここもBカルロッタの方が好き。全体的にカルロッタはBパターンが本当に好みでした。

ベストアクトはBパターンは青年エリックと死の間際バチバチやりあっていた1/26の15時半、それとAパターンはショレとのラブラブを貫き通してくれた2/9〜2/10!

私もカルロッタ様強火になりたかった〜!!


◻︎ひらめちゃんのベラドーヴァ

暖かい日差しのようなベラドーヴァ、ひらめちゃんが演じてくれて本当に良かったと思っています。最初のうちはあの歌もちょっと不安かな?と思っていたんですけど、始まってみたら愛情に満ち溢れた澄んだ歌声で最高でしかなかった…。

ファントムは歌が物語だから、愛情を歌声に乗せて語れることがこんなに大事なんだとベラドーヴァを見ていて思いました。

エリックストーリーのあれだけの出番で悲劇を演じ抜き、エリックが「彼女の歌声が生んだ天使」だと思わせてくれたので…

見てる時大体いつも泣いてて、綺麗な涙が目頭や頬を伝っていたのも印象的でした。

好きだったのは、人形の赤ちゃんエリックを見つめるもはや正気なのか分からないけど自分の子供を本当に心から愛おしいと思っている目線。それと最後あみちゃんの子エリックと綺麗な頃の姿で寄り添う姿。

美しい母の姿だったなぁと思います。

ベストアクトは…選べないないつも素晴らしいベラドーヴァでした。


◻︎従者

従者を見たいが為に色んなところを見逃す羽目になったりしていたので本当にやめてほしいいいぞもっとやれみたいな感じになっていました。

今回の再演では雪組が誇る6人の精鋭を揃えて…「僕が食べるものを用意してやらなかったら飢え死にしてしまう」とは到底思えないハイクオリティかつそのまま普通に生きていけそうな従者の皆さん本当に素晴らしすぎて…劇団さん円盤に従者アングル入らないんですか?正気ですか!?引きの映像の別撮りでいいので売ってください言い値で買おう!!そんな感じ…

個人個人にしっかり感情があり、エリックの保護者のような、共同体のような。目が足りなかったので見ていたのはあゆみ姉さんとジジくんとしゅわっちが主でしたが、ひーこもあがたんもうえんつもすごく良かったと思います。

あゆみ姉さんとひーことジジくんのリボンが同じだったりとか、あゆみ姉さんがエリックのこと好きすぎて泣きそうな顔をしていたりとか、ジジくんがカルロッタの発声練習に尋常じゃない取り乱し方しててそれを大丈夫?って気遣うあゆみ姉さんとか、シャンドンとやりあった時にサーベルを奪われてサッと短剣を取り出して戦い続けるあがたんとか、剣持ったままマントで側転2回する皆さんとか、クリスティーヌをお姫様抱っこするしゅわっちとか、もうどこをどう見ても見所しかない凄すぎて言葉も出ないレベルの従者の皆さん、100回を超える公演であのクオリティを最後まで保っていたのが人間技じゃなさすぎてびっくりする…。

ベストアクトは全公演!でも千秋楽の鬼気迫る感じはやり切るぞ!感あってすごかったです!!


◻︎劇団員の皆さん

絶対言わないといけないのは劇団員(スタッフ)の皆さん。私が個人的に大好きなうきちゃん、あんこちゃん、あいみちゃん、まっちー、叶ゆうり、たわし。

カルロッタの大ナンバー前のみんなが愛しすぎて可愛すぎて時間を巻き戻せるならあの「カルロッタ様っっ!!」の場面を悔いなく舐め回すように見たかった…目が足りなかった…みんなが好きなようにやりすぎるから大体叶ゆうりとたわし見て終わってしまったなんて勿体ないことを。

個性が強すぎて喧嘩してるようなメンバーだからこそあの場面やカルロッタの大ナンバーで個性が本当に生きてくるし、ビストロでもみんな比較的やりたい放題やっていたので目が…目が足りませんでした…叶ゆうりとうきあんこの2人を見て終わっていたビストロ…日替わりアドリブ可愛かった…。

控え室に初めて来た時に叶ゆうりが歌う歌がネットでもかなり話題になっていましたが、私は「夜の女王のアリア」が聞けたので満足です。すごく聞きたかったので。

あとたわしが模型をもって指を歩かせる「タカタカタカタカ」の場面が千秋楽に近付くにつれてどんどんうるさくなっていって(笑)面白かったな〜たわしのそういうところが大好きでした。次から雪組を見てもあの笑顔のたわしはどこにもいないんだなぁと思うとこれを書きながら泣きそう。

ビストロではやたらと周りの人と乾杯したがる叶ゆうりとかテーブルの上のお皿を抱え込んで食いしん坊キャラしてる叶ゆうりとかをずっと見ていたんですけど、食いしん坊の叶ゆうりはお皿をテーブルに戻した途端にうきちゃんにつまみ食いされて「アッ」ってなってたりしてそういうところも可愛かったですね…。

カルロッタが先陣を切って歌ってる時、うきあんこの2人がずーーっとイチャイチャ(語弊)しているのも可愛くて。

あんこちゃんが耳を塞いだらうきちゃんがやめなよ!一応上司だよ!みたいな感じでやめさせて2人で死んだ目をしてカルロッタの歌を聴いていたりとか、歌い終わりに死んだ目をしたあんこちゃんにうきちゃんが一応拍手を促してすごい適当に拍手してたりとか。ある日は2人で「聞き苦しいよね〜」みたいな顔しながらお互いを指で突きあっていたりとか、ある日はうきちゃんがあんこちゃんの耳を塞いであげててあんこちゃんが嬉しそうにしてたらうきちゃんが突然手を耳から外したのであんこちゃんが「!?」みたいになったりとか。もう本当に見てて飽きなかったから別アングルで収録して売ってほしい…(すぐ売ってって言う)

カルロッタが歌い終わった後に「次は誰だ!?」ってなった時に最初の方はあんまりみんなそこまで挙手してなかったのにある日気づいたらみんなはいはいはーい!!みたいに挙手するようになってて「こんなんだったっけ!?」ってなったりしました。

シャンドンがクリスティーヌを推したせいで選ばれなくてめちゃくちゃほっぺ膨らませてむくれてる叶ゆうりが可愛かったし「まぁまぁ…」みたいになってるうきちゃんも可愛かったですね…映像にはきっと残らない…モブ芝居まで雪組は最高に楽しかったんですよこう言う記録を私が楽しいから残しておきたいと言う気持ち。

他は名前付きの劇団員。

リシャールのカリ様はおーじくん警官に対するファンサの場面がすごい好きでした。最初のうちは軽く手をあげたりウインクしたりしてるくらいだったのにいつのまにかファンサの鬼みたいになってて私は見られてないんですけど握手してる日もあったりしたようで。そりゃおーじくんも推しにそんなファンサされたらテンションも上がりますよね…

セルジョのひとこちゃんはカルメンの時のエリックとのやりとりの場面がすごい面白かった!あそこまでフラッフラでターンする永久輝せあを見られるのはファントムだけ!!みたいな…感じに…(笑)カルメン終わりでエリックと向かい合って「僕が本物だ!」みたいにやる場面もカルロッタに持っていかれてて不憫な感じでしたけど美味しかったかなと。

ラシュナルのあやなちゃん。カルメンの場面でマント捌きがすごい!すごいブワッてマントが綺麗に広がるのがすごく綺麗で気付いた時に感動しました…。割と後半まで気付かなかったの勿体無いことをしたと気付いた時に後悔しました。

あとはなんといってもビストロ!シャンドンがきて、シャンドン隊の女の子たちがみんなシャンドンの方に行ってしまうのを最初のうちは特に思い切り引き止めもせず、「相手がシャンドンなら仕方ないかな…」みたいな感じが見て取れたんですけど、1/19に見た時に初めてビストロで絡んでいるゆきのちゃんの腰を抱きとめて「そっち行かないで僕と話そう」みたいなのをやってるのを目撃して一気に体温が上がりましたね…あれはすごい…。ビストロではカリ様とシャンパングラスをふたつずつ取って、ひとつは自分とカリ様で乾杯してひとつはゆきのちゃんに渡したりしててラシュナル死ぬほどモテるでしょ…みたいになったりはしました。

劇団員(ダンサー)は、やっぱりずっと叶ゆうりとまっちーとたわしばかり見てしまっていたので他の記憶があまりございません。

マントの紐を結べないままずーーーっとぐちゃぐちゃしてる叶ゆうり面白すぎてそこだけ抜いたアングル売ってほしい。

カルメンを踊っているまっちー普通にものすごいイケメンなのでやっぱりそこだけ抜いたアングル売ってほしい。

たわしは退団ということもあってエリックと直接絡む場面もいただいていて、後半になるにつれあの場面見るのが愛おしさと辛さでいっぱいになりました。ライビュでもしっかり抜かれてて本当に嬉しかったです。

あの場面はたわしがエリックのところに行く前にわざわざ帽子を外して近くにいるだれか(誰なのか結局最後までちゃんと見ることができなかった)に渡して、エリックに殴りかかりにいって。あれもエリックのおちょくりが数パターンあって、たわしの腕を押さえて「当たらなーい」ver、たわしの頭を押さえて「届かなーい」ver、たわしの頭を押さえつつ前髪をぐちゃぐちゃに掻き乱して「届かなーい」ver、そして千秋楽にしか私は目撃していないたわしの腕を押さえて自分のおでことたわしの前髪合わせてぐりぐりして「当たらなーい!」ver

もっとあったかもしれないけど私が補足したのはこの4種類です。前髪が乱れるとたわし「前髪があああ!!!!!」みたいなのいつも叫んでてすごい面白かった(笑)

大人数が舞台に出ている場面は本当に目が足りなくてもっともっと見たかったなぁという気持ちでいっぱいです。


◻︎その他

・最初のパリメロ、舞台上手奥でお手玉やったり座布団を無限にくるくる回してたもっちージャグラーがどんどん上達して行って本当に見事で、まっちーとかと絡んで「クッション回してみる?」したりしてたのがすごい可愛かったですね。

・最初のパリメロ、ピエロの壮海はるまくんがちょっとよく分かんないみたいな動きしてたりすごい体勢からのブリッヂしてたりして身体能力…と思いながら毎公演見てました。

・有栖ちゃんが大好きなんですけど、最初のパリメロでも夜のために着替えでも可愛いのにビストロのメイドも可愛い上にすごい歌えるという最高さで有栖ちゃんがもっと陽の目を見てガンガンソロ歌ってほしいと心底思ってしまった…あのビストロのメイドはなんで劇団員じゃなくてメイドが歌ってるんだ今すぐそのメイドと契約しろ!!と毎公演心の中で叫びながら見てました。

・今回で退団してしまったしまもん、どこにいても本当に綺麗で、もったいないお化けが出る…歌をもっと聞きたかったです。

・みんながカルロッタを嫌がっている中、1人だけ満面の笑みでうっとりしながら毎日カルロッタの歌を聞いていたかりあんの役作りの方向性に乾杯!カルロッタに「よろしくお願いします!」みたいに手を差し出して無視されたり、ビストロでクリスティーヌが本領発揮してみんながわーーっ!!と拍手してる時にも1人だけ「僕のカルロッタの方が絶対素晴らしい歌声だと思うんですけど…?」みたいな顔してて良かった(笑)かりあんが「あなたのファンのものです」してたら良かったかもしれない…!

バレリーナと薬草売りのはおりん。バレリーナの見所はやっぱり「夜のために着替え」のフェッテだと思うんですけども、あそこすごいしっかりリズムに合わせてフェッテしてたのはおりんが特に目を惹いて良かったです。それとエリックストーリーの薬草売りも、あの一瞬ですごい悪いものをベラドーヴァに渡しているのが伝わる演技力素晴らしいと思いました。

・クリスティーヌが最初にオペラ座に来た時に上手奥側にいる団員のすわんちゃん。日によって歌の自主レッスンみたいなことをしていたり、バレエの自主レッスンみたいなことをしていたり。多分あのグレーのお衣装の団員は契約してなくて見習いというか研究員?みたいな感じっぽいんですけど(Homeの時に衣装片付けたりとかしてるので)、上手奥ですわんちゃんが色々やってると劇団員(バレリーナ)のきららちゃんと琴羽りりちゃんが「トゥシューズ貸そっか?」「あっちで一緒にレッスン受けようよ!」みたいな感じで話しかけてて、そうするとすわんちゃんは「いえ私なんてそんな…!!」みたいに胸の前で手を振って断ってるのが可愛くていつも見てました。かわいい。

・顔が派手な男役がいる!と思って見ると大体聖海由侑くんだった。

・カルロッタの大ナンバーの場面でひときわ目を惹くお花のオネエこと麻斗くんが大好きすぎてあの場面の麻斗くんアングルが欲しいと心底…。

・ファントムのフーガで男役に担がれてすごい高音で「キャーーーー!!」って叫ぶ天咲礼愛ちゃん、いつもすごいなぁと思いながら聞いていました。あの不安定な足場であの声普通出せなくないですか?


その他場面ごとの細かい忘備録はひかりふる路の時みたいに書き出したいと思います…

たわしのはなし

年明けてからずっと当たり前のように雪組公演「ファントム」に通っております。

チケットがないないなどと文句を言いながらなんだかんだ2桁見られることになりました。東京で。

大劇場は見られてないので大劇からの変化はよく分からないですけど。

東京も別に全く消化しきれていないので、この公演が終わって消化が出来たらまた何かファントムに関しては記事を書くかもしれない。書かないかもしれない。分かんないですけど。

前置きはこのくらいにしてタイトル。

「たわしのはなし」

亀の子たわしとかの話ではないです…陽向春輝くんの話です。

あと1週間ほどで永遠に「宝塚歌劇団」から失われてしまう「陽向春輝という男役」の存在があまりに大きかったことを昨日の観劇で改めて気付かされてしまい、迫り来る千秋楽に向けて抱えていた頭をさらに抱え込む羽目に陥っています。

私は出戻りのヅカヲタなので、本格的に戻ってきたのはケイレブハントからなんですけども。

たわしのことを初めてちゃんと認識したのは「"D"ramatic S!!」の時でした。あのロケットボーイ!!

一度認識したらもう目が離せないその存在感。

下級生なのにしっかりと自分のビジョンを持って舞台に立つその姿。ちょうど一年くらい前、通い倒した「ひかりふる路/SUPER VOYAGER!」で舞台のどこにいても目をひくたわしに夢中になっていることに最初は余り自覚がなくて、いつも一緒に雪組に通ってる友人に「たわしのこと好きすぎるでしょwww」とか言われて気がつく始末で。

バラスのたわしは自分にスポットが当たっていなくてもセリフがなくても確かにあの恐怖政治の世界を生きていたし、SV!のたわしは可愛い顔してるのにキメて出るときは本当にかっこよくて。

アンダルシアでいつも望海さんの投げたバラを拾って袖に投げるたわしを見るのが大好きで。たまに望海さんのバラ投げが成功するとスッとした姿で降りてくるたわしを見るのもまたよくて。

新公のタレーランもあの学年でハッチさんの渋さをよく出せていたし、新公といえば凱旋門ローゼンフェルトの役作り、まさに完璧という他ないほどであんなにお芝居ができる子が雪組にいてくれることが嬉しくて。たわしのローゼンフェルトは私の中できっとずっと消えない名演のひとつ。そのくらい素晴らしかった。

オフのことはよく知らないけど、舞台を見ている限り、たわしはいつも舞台に、自分の与えられた役に対して一生懸命で、真面目で、それで明るくてとても素晴らしい男役としてきっとこれからも雪組を支えてくれるんだろうと。

なぜかそう信じて疑いもしなかったので、ファントムの集合日に出た公式の退団者の名前に「陽向春輝」があったことが信じられなくて。何度か見直してやっぱりそこにはたわしの名前があって、自分でも「そんなに!?」ってなるほど泣いて、たわしこんなに好きだったんだなぁとか思ったんですけど。

単純に早すぎるとか、勿体ないとか、何で?とかすごくたくさん思うことはあるんだけれども、ジェンヌさんは永遠ではなく自分の人生を選ぶ権利が当然のことながらあるので、この先のたわしの人生が輝くものであるといいなぁと思うんですよね…。

それまであと1週間くらい、男役としての陽向春輝を悔いなく全うしてくれたらいいなぁ。

ライブビューイング込みでたわしを見られるのもあと残り4回になってしまったんですけど、残りの観劇でたわしの姿を私も悔いなく見納めたいなと思います。

そんなたわしのはなし。

おしまい。

2018年振り返りなど

凱旋門」新公以降の忘備録を全く書く暇がないまま今年が終わってしまうので、せめて見たもの一覧くらいは書き残しておこうと思います。

あと今年やったこととか。

まず今年買って良かったもの。


オウルテック防水Bluetoothスピーカー

オウルテック Bluetooth 防水スピーカー 最大8時間再生可能  防水・防塵性能IP66取得 水に浮くので大丈夫! マイク機能 カラビナ付 3W×2 グレー 1年保証 OWL-BTSPWP02-GYAMZ

二児の子持ちなんですけどテレビ見ててもマジで音聞こえないんですよ煩くて。まあ子供はうるさいものなんで近所迷惑にならなければ私が我慢すればいい話なんですけど。

最初はヘッドホンで聞いてたんですけどヘッドホンも子供に取られるという事態でフラストレーションが溜まり、かといって聞こえないから静かにしろといって聞く年齢でもなく、手元にスピーカーがあれば解決するのでは?と思ったら大体解決した。まあ聞こえない時は聞こえないけどだいぶマシになった。

なお今はテレビ自体ほぼ見る暇ない。


雪組公演「キャプテンネモ」DVD

雪組シアター・ドラマシティ公演 MUSICAL FANTASY『CAPTAIN NEMO』 …ネモ船長と神秘の島… ~ジュール・ヴェルヌ「海底二万里」より~ [DVD]

マトカを量産し続けている2017年きってのトンチキ作品なんですけどこれほんと買って良かったって思ってるんで私はマトカ…あなたもマトカ!人と一緒に鑑賞会して突っ込みながら見るとマジで最高なのでお勧めします。本当に楽しいです。とラニ様はおっしゃっています!


◆山田金鉄先生「あせとせっけん」1巻

あせとせっけん(1) (モーニングコミックス)

買って良かったというか買えて良かったというか

10年くらい推し続けた山田金鉄先生が初めて単行本を出しました!!あまりの嬉しさに普通に複数買いした。オタクだから。なんか10万部突破したみたいで!!自分のことのように推しのことを喜ぶオタク。おめでとうございます。


◆トング

SUNCRAFT 愛妻専科 ナイロンスパゲッティトング AL-169

6〜7年くらい使った初代が突然壊れたので安い別のやつ買ったんですけど全然使いづらくて結局同じやつを買い直しました。料理は毎日するから使いやすい道具がないとダメですな!!君が1番使いやすいよ!!


◆舟和「お手作り最中」

写真撮ってない上に公式に写真がないので何もなしですみません

芋羊羹やあんこ玉で有名な浅草舟和さんの商品。

今年食べた甘味の中で個人的に大ヒット商品だった…作りたてのこしあんもなかがあんなに美味いものとは知らなかったよ!!!

浅草とかの一部店舗にしか売ってないみたいなんで和菓子お好きな方はお立ち寄りの際には是非に!!


こんなもんかな…宝塚のチケット買いすぎて他のものあんまり買ってなくて…←


1月〜2月

贔屓の大劇場お披露目公演「ひかりふる路」に狂いまくる。なんか最初5〜6枚しかチケット持ってなかったのに気付いたら16回(新公とライビュ込み)見てた。どうやってチケットを増やしてどうやって時間を作って見に行ったかは全然覚えていない。ただひたすら日常をぶん回して劇場に通っていた。ラスト1週間くらいは見ても見てもチケットが減らないとかいう事態に陥っていて自分でもよくわかんなかった。

いまだに「2/4マチネのひかりふる見たい」って言い続けているせめて音源をください

あの日がマイベストだったんです。

手に入るはずもないのでスカステ様による千秋楽映像でなんとか消化する。

ひかりふるの時は翔くん、真彩ちゃんのお茶会に行った。

あとこの頃すごい昔からのフォロワーさんが明日海りおの顔が良いっていうから「ポーの一族やるよ…チケットは…当日券という手もあるよ…始発だけど…」などと囁いて沼に誘ってみる。

その後このフォロワーさんは生来のオタク気質が宝塚とかいう沼に合致して今では同じ穴の狢ですウェルカムようこそ俺の海へ。

あと宙組さんの「WSS」を見る。まかまどの少女漫画みたいな身長差に萌えたりソラカズキの地力のすごさに震えたりする。

小春乃さよちゃんを宙組はもっと使ってあげてほしい。

不滅の棘を見に行けなくてギリギリしていた。


3月

花組ポーの一族」を見る。

花組さんはさぁ、本当に宝塚だよね…あと明日海さんのセンター力がすごすぎる。

ゆきちゃんが大好きで、シーラが見られて良かったなってなる。

あと雪組全国ツアー「誠の群像」を見る。

贔屓が日本物苦手なんだなっていうのを目の当たりにして頑張れという気持ちでいっぱいになる。

たまたまチケットが余る事態になったので前述の沼に引き込んだフォロワーさんを誘ったところ、なんとなく好みの傾向を掴む。この時「好きそう」って思ったジェンヌさんに彼女がハマったのでこの時の私の感すごかったな。


4月〜5月

BADDY!!BADDY!!BADDY!!を合言葉に過ごしたものの結局3回しか見なかった。そのうちの一回が3列目アフロ祭りという事態で、いまだにアフロパラダイスの後遺症に苦しんでいるし普通にBD見ててもアフロが聞こえる。なんであんだけしか見なかったのにそんなヤバい回を浴びてしまったんだろう。

この辺から輝月ゆうまの話をやたらするようになる。お茶会にも行く。まゆぽん好きすぎる胸が苦しい←

あとまぁ様の退団後初のコンサートに行って黄色い声でキャーキャーしてきた。まぁ様アイドルすぎる超楽しかった。

宙組天河のチケットが先行であまりに当たらず、「天河チケットが手に入ったらキャプテンネモ買うからチケットください!!」などと友人と話していたらご用意されたので雪組の神様に監視されてると思い込む。ネモは買った。買って良かった(結果オーライ)

あとSURFACEの復活ライブに行った。良かった。椎名ソロは途中で追うのをやめてしまったけどSURFACEはやっぱり最高だと思った。


6月

ちぎさんの「ウーマンオブザイヤー」を見る。これちぎさんがめっちゃ可愛くて良かったんだよな…楽しかった…

宙組天は赤い河のほとり」を見る。まかまどが好きすぎると痛感する。でも小柳先生は疲れてんのかなって心配した。この頃から愛ちゃんに本格的に落ちる。愛ちゃん本当に最高。黒太子良かった〜。

モーツァルト!再演も見に行く。これはもう書いたので割愛。新演出でこれからも再演するならよほど好みのキャストじゃなければ見に行かない!

月組公演「雨に唄えば」も見る。これ楽しかったなぁ〜〜当然のごとくまゆぽんのお茶会参加。


7月

星組公演「ANOTHER WORLD」を見に行って、前述のフォロワーさんに「絶対好きな人出てるから見に行って!!頼む!!なんならチケ代は払うから!!」などと熱烈にお勧めしたら「えっ何こわっ」などと若干引かれつつ見に行ってくれる。この公演を彼女に見てもらえて本気で良かったと思っている。

アナワもキラルもすごい楽しかったので1回しか見に行かなかったの割と後悔している…ベルはすは見てみたいですね…落語の谷先生×ギラギラのサイトーショーがハズレなわけなかった。

ジャンプビクトリーカーニバルというイベントで大好きな漫画家さんのサイン会(抽選で当たった人のみ)の抽選で見事サイン会参加権を掴み取る。そう私は欲しいものは自力でなんとかする女。結局大好きな漫画家さんのご厚意でサイン会後にもサインの時間があって「神じゃん」ってなったりしていた…楽しかったなぁジャンバル。


8月

夏休みの帰省とかいう主婦あるあるイベントをこなしつつ東京と田舎を行ったり来たりして凱旋門祭りをする。結局ライビュ新公込みで15回見た。帰省しながら。何をしているんだ私は。でもこういうの疑問に思ってたらオタクやってらんないよね!!

お茶会は望海さん、真彩ちゃん、叶ゆうり氏、有栖ちゃんに参加した。もっと行きたかったけど帰省しながらはこれ以上無理だった←

この時の「これ以上無理だし次はたわし行こう」の判断をすぐ後悔することになってしまった…


9月

SURFACEのライブと花組「Messiah」に行った。

星のサンファンとか取ったけど結局都合が悪くて譲ってしまった。キラルまた見たかったなと少し今でも思う。

不幸があったので田舎と東京を9月〜10月と行ったり来たりする羽目になる。


10月

ちぎさんの「るろうに剣心」を見に行く。

武田観柳がねええええやっぱり最高に好きなんですよおおおお!!!!!

宝塚版ではできなさそうな演出が多かったのと、上から降りてくるお頭が面白くてあれはあれで面白かったけど見てる最中私の脳内のジェラ山(c.v.望海風斗)が煩くて、ジェラ山は望海さんでないと…ってなったりしていた…いやいもしない望海さんの空耳が酷すぎて多分なんかの病気かもしれない(望海さんが好きすぎるのがダメ)


11月

月組公演「エリザベート」、チケットに苦戦しつつ役替わり両パターン見られて良かった。舞台見る前にまゆぽんのお茶会に行った。割とよくやる…前半チケット持ってないから…

誕生日がマイ初日だったけど、嬉々として「死ねばいいされてくる!!」とか言っててダメなオタクだった。トート閣下は私に向かっては死ねばいいしてくれない。

あと人生で初めて野田地図を見た。あまりの美しさに感動したし深津絵里が最高でしたね…クオリティの高いものを見ると魂が潤う…。

11月も七五三で帰省したので体力は割と限界だったし花全ツのチケットも人に譲ることになってしまった…スカステを待つ…


12月

宙組公演「偉人たちのルネサンス」を見る前に愛ちゃんのお茶会に行った。いつもry

愛ちゃんのお茶会凄すぎてまた行こうと思った…専科に行く前の愛ちゃんのお茶会に行けて良かったな。

宙組公演は前評判が微妙だったので身構えて行ったんだけど、田渕くんが好きだと確信したので良かったですね…ショーも芝居も好みだった…人の好みは千差万別…



そんな感じの1年でした。

明後日からまた雪組公演が始まるので身体に気をつけるのと家庭をないがしろにしないを第一に頑張ります…

来年の目標は…なんだろう…

今年は「倒れない」が目標だったんだけど達成できたので、来年も「倒れない」にしようかな…そうする…

「ご飯をちゃんと食べる」と「倒れない」で……オタクするにはまずちゃんと生きていないと無理だから…

それではみなさん良いお年を!!

全然書き終わってない観劇忘備録は多分そのうちまとまり次第上げて行けるといいな!!(希望的観測)

宝塚雪組新人公演「凱旋門-エリッヒ・マリア・レマルクの小説による-」

f:id:citrus84:20180810232451j:plain

宝塚歌劇雪組新人公演「凱旋門

2018年8月9日 18時半


新人公演演出:上田久美子


完全にしてやられた感。


・プロローグの「たそがれのパリ」が終わった後盆回りで階段にジョアンが出てきて、市民たちがはけていくところ、ラヴィックが歩いてくるところに娼婦かな?が絡みに行ってあしらわれてるの見てこの時点で世界観が上田久美子だなぁと思った。

・最初ジョアンに声をかけて「帰れない」って言われたラヴィックの「なぜ?」の言い方が面倒な女だなぁ的なうんざり感すごく出てて本役さんをなぞるだけではない主演出来てる縣千(アガタン)に、期待値が高まる。ジョアンもジョアンで、本役さんのあの絶望に打ちひしがれた感とは全く違って、狼狽え感がすごい。

・蹲るジョアンを見た通りかかる市民カップルの女役さんが本公演よりジョアンに駆けよろうとしていて、男役さんもちょっとそれにつられてた。

・ボリスは難しいんだろうな、綾凰華くん(あやなちゃん)前回ひかりふる路に比べたらだいぶ本役さんに寄せてはいたなぁと思う。でも台詞も明瞭だし、アスリートボリスの感じがとてもよく出ていたと思う。

・ボリスの「彼女、変わったろう?」に説得力がありすぎる見るからに明るくなったジョアン、表現力…!!潤花ちゃんすごい。

・バーテンの一禾あおくん、飄々とした感じで軽く仕事こなしてる感じがとても良き。本役橘さんはもう少しかっちり感があるから。

・客の市民女の中にいる桜良さんがすごくいい顔でコーラスをしていて、こんなにいい顔で舞台に立つ人があんまり舞台に立てないまま退団してしまうの勿体ないなぁと思ってしまった…

・花売り娘がビストロの場面から既にでてきて客の市民たちにお花を売ってて、それから「雨になったよ」で本当に困ったみたいな感じで軒先に駆け込んでるのしっくりくる演出でしたね…花売りを本公演の1人から2人にしたのも、なんか意味があるのかな?莉奈くるみちゃんがかわいい。

・花を全部買ってからジョアンに渡すラヴィックのぶっきらぼうさ加減が距離感測り兼ねてる感じがして好きでしたね…

・雨の凱旋門、手に汗握る感じが新公感あるね…(歌的な意味で)

・ハイメの彩海せらくんうますぎるでしょ…歌も上手いし声もいい…希良々うみちゃんも可愛い。

・ゆめ真音くんのフランソワーズは実は今回1番と言っていいほど期待していたのだけれど、本役が美穂さんだと歌はどうしても聞き劣ってしまうところ、お芝居は本役さんから大きく逸れないようにしっかり「女主人」できていてすごい。あの学年の男役さんとしては割と挑戦かなぁと思ったけど、ローゼンフェルトとの部屋代のやりとりなんかはすごく良かったな…。

・ローゼンフェルトの日和春輝(たわし)がめちゃくちゃ良くて!!私はもともとたわしのこと大好きなんですが、フランソワーズが来た途端逃げるように壁の陰に隠れたり、すごーくこっそりドアから逃げようとしてフランソワーズに部屋代払ってって言われた時の「すみませんマダム!」の勢いある慌てっぷりといい毎日このローゼンフェルトさんを眺めたいレベルで可愛かった…。金髪センター分けも似合ってる…

・意外と良かったのが日和春磨(ピヨタ)のマルクスで、すごくカッコよかった!雰囲気よく出てた!

・オテル・アンテルナショナールは新公なのにすごいコーラス綺麗だったな…意外だった…(失礼)

・あやなちゃん、たわし、ピヨタの「酔いしれて」結構(失礼ながら歌的な意味で)心配してたんだけど思ってたより全然聞けたのですごく嬉しかった。あのナンバー地味に難しいよね…3人とも動きのキレはさすがだと思った。基本的にダンサーだから身のこなしは綺麗だよね。

・ラヴィックの部屋に来たジョアンの声が甘いこと甘いこと!!真彩ちゃんも大概すごく甘い声で喋るんだけど、潤花ちゃんのあのラヴィックに向ける笑顔と無邪気さから発せられる甘さが…

・ヴェーベルの星加梨杏(かりあん)、「手術」が言いづらかったようで最初のセリフ若干噛み気味でその後も何度か気をつけてたの新公〜〜!!って感じだった。かりあんだけじゃなくてみんな「手術」が言いにくそうだった…本公演で全然感じたことなかったから…。あと白衣が着づらかったみたいで若干もたついてたの、緊張してたのかな?翔くんにたくさん指導してもらったのかな、発声が翔くん寄りだったと思う。すごくセリフが聞きやすかったし良い声してる。

・ケートの野々花ひまりちゃんのケートは個人的にすごく好きだった。紹介状を渡された時の「必要なの?」の言い方とその後の喋り方のトーンなんかが自分が長くないことを悟っている感じすごく出てて。「さようなら」がもう本当に今生の別れ、って覚悟で言ってたと思う。

・「パリはどうなる」からの「いのち」、新公でこんなに圧出るものかなぁと…みんなすごく丁寧に歌っていて、いのちの冒頭のボリスが特に良くて。人数が少ない分本公演より舞台に出てたマイクの数多かったけど、あの程度マイク増やしたくらいであの音量が出るんだなあ…すごい…

・ラヴィックがシュナイダー見つけて追いかけるところ、本公演ほど舞台に人がいないからあんまり人にぶつかったりできなくて若干の演出変更(キョロキョロ彷徨う感じに)。本公演の時の警官に笛を吹かれたラヴィックが無視して走り出して、ボリスが何でもないんだすまない、みたいにやってるとこ結構好きだからあれがないのは若干さみしい。人数が少ないから仕方ない。

・シビールの有栖妃華ちゃん、声がめちゃくちゃ可愛い。いつもコーラスとかWトリオで聞いてるので単体でちゃんと声を聞いたのは初めて…?かな…?つんざくような叫び声ナイス。

・「警察に捕まると、君は亡命者だから」が本公演の大人しく言い聞かせる感じとは違って、亡命者なんだぞ!わかってるのか!?みたいな勢いがあったのであやなボリスはやや熱いなあと思った。なんかすごく印象的だった。

・ゆめフランソワーズの歌に乗せて繰り広げられるカップルたちのやりとり、たわしと踊ってた莉奈くるみちゃんがめちゃくちゃ可愛い…

・ラヴィックの「月の世界から今帰ってきたんだ」に対するジョアンの「月の世界?それはどこ?」の言い方がものっすごい無邪気で、これが野生の無邪気さ…これが…ってなって、愛しそうにジョアンをベンチに座らせるラヴィックにまたドキドキして…みたいなすごくいいやりとりだったな…。ラヴィックが追放されるかもしれない、って知ったジョアンの狼狽えも振り幅激しくて…「あなたは一緒にいてくださらなくては」が説得力が…潤花ちゃんお芝居が本当に上手…!

・かりあんが「手術」って言うたびにちょっとハラハラする…(何度でもいう)

・アベールの汐聖風美くん、りーしゃより短気っぽいアベールだったなーという印象。

・手術のナンバー歌もダンスもすごく好きなんだけど、望海さんも「表と裏」のところすごく色っぽいけどそれとはまた別の色気があやなボリスにもありましたね…。「患者は何にも知らない」の「な」を望海さんはドスを効かせた感じで歌うんだけど、あやなちゃんは割と素直に歌ってて素直なボリスだなぁと思った。

・手術の場面、ヴェーベルがはけてくところ本公演も大好きなんだけどかりあんもすごいカッコよかった。あの「知らない」で口元に指をしーってやるみたいにあてるやつ。

・アンティーブ、本公演であやなちゃんと星南のぞみちゃん(リサちゃん)がやってるダンサー男女が凰華はるなくん(ジジくん)と羽織夕夏ちゃん(はおりん)で完全に幸せだった。あの2人があんな風に組んで踊るなんてなかなか無いので。

・アンリに映画に出てみないかって言われたと嬉しそうに話すジョアンに対していうラヴィックの「よかったね」が嫉妬丸出しで当然とはいえあがたんラヴィックは若くて熱いなぁ。

・アンリの眞ノ宮るい(うえんつ)、大劇のスカステ映像なんかを見つつ大丈夫かなと1番心配していたんだけれど(失礼)、思っていたより良くて。男役としてのキリッと感がもっと出たら…とも思うけど、そこは本人も課題だと分かっているようなので頑張って欲しい!

・フーケのテラス。リサちゃんが割とちゃんと歌えていて心底びっくりする…声も出てる…すごい…

・ギャルソンの琥珀れいらくん、本公演のたわしよりシュッとしてる…!本公演では客の女にキスされてるけど、新公では客の女のはおりんにハグしようとして逃げられてたギャルソン…!そしてギャルソンとイチャイチャしてた客の女はおりんは連れの客の男(多分彼氏)に怒られてた…君たち何してるの…

・リュシェンヌの彩みちるちゃん、相変わらず可愛い上に上手い。本役ヒメは若作り感が多少出てしまってるけどみちるちゃんはピチピチしてる…かわいい…。そしてぺぺ役の真友月れあくん!ラヴィックがリュシェンヌに渡したお金を取り上げてラヴィックに「お前にやるんじゃない」って言われた後のリュシェンヌへの「はい、リュシェンヌ!」のお金の渡し方が投げやりでまさに悪いヒモ感めちゃくちゃ出てて笑ってしまった…(笑)あの場面で本公演笑ったことないな。あの場面でコミカルさも出せるのね新鮮!!

・フーケのテラスでのジョアンとラヴィックのやりとり見てて本公演よりもずっと嫉妬深いラヴィックだなぁと漠然と思った。その後のジョアンの部屋でも。若い分、っていうのはあると思うけど。他の男の影を感じた時のラヴィックのジョアンに対する情熱も冷たさも本公演よりずっと極端で、余裕がないというか。これはあがたん本人の熱い持ち味ももちろんあると思うんだけど(これが噂のあがた色ってやつかな)、ジョアンの部屋での「何故なら君を愛しているから」の言い方も本公演よりずっと苦しそうでこんなに愛しているのにどうして、っていう苦悩が伝わってきて見ていて苦しくなったし、この辺りからもう涙腺にだいぶきてた。

ジョアンはジョアンで「ラヴィックだけを愛する女」がすごく出ていて。潤花ジョアンのすごいなぁと思ったところは、ラヴィックが怒って出て行った後アンリが帰ってきて、「君がいなくなったら僕はもうどうしていいかわからない」って抱きしめられた時のリアクション。真彩ジョアンは誰も選べないって顔をしながらアンリの背中に腕を回すんだけど、潤花ジョアンはアンリに抱かれても抱きしめ返さなかったんだよね。あれは彼女自身の心から出た演技だと勝手に思うことにするけど、もうあの時点でジョアンの心は完全にラヴィックの元に行ってるんだと私は解釈した。

・うえんつアンリ、咲ちゃんアンリよりも淡々と喋るから結構怖い。静かな人間が爆発した時ってめちゃくちゃ怖くない?

・全員のすれ違いの決定的さが演出:上田久美子だなぁ…って…

・銀橋でラヴィックが歌う「金色の雨」、音程はすごく不安定なんだけど、気持ちの入り方がすごくて「俺の愛しているのはジョアン」があまりに心に迫ってきて泣きそうになってしまった…歌は心なんだよな…気持ちの入り方がすごい…

・娼婦の有栖ちゃんが!ものすごいエロい声で!歌っている!!娼婦の!!有栖ちゃんが!!!

・シュナイダーの諏訪さき(すわっち)、いや怖い!怖い!にわさんはエロ親父感出てたけど全然違う役作りで来ててもう!!女と楽しむ、の意味が全然違う感じに聞こえる…にわさんはそのままお楽しみって感じっぽいけどすわっちはSMとかしてそう(イメージがひどい)

・ゴールドベルクのジジくんが、死ぬ時の舞まで美しく指先まで伸びてるのこれから死ぬのにすごい綺麗だなと思ってしまった…持ち上げられてる時も身体めちゃくちゃまっすぐなんだよ…体幹

・「誰が自殺したって!!!???」ってめちゃくちゃ大袈裟に飛び込んでくるたわし、控えめに言って最高でしかない…ローゼンフェルト割とサイコパスだなと本公演でも思いながら見てるんだけど無邪気なサイコパスみ増し増したわしローゼンフェルト…あの振り切れ感、毎日見たい(また言ってる)「溜まっていた部屋代を作って来たんだ!」「今じゃなくてもいいでしょう!?」は新公でもしっかり笑いが起きてて嬉しくなった。ゆめフランソワーズの「誰かしっかりした人は…(ローゼンフェルトを一瞥)いないかしら?」からのたわしローゼンフェルトの「僕じゃダメ?」も可愛かったな…上手いなぁ2人とも。

・ゴールドベルク夫人の台詞回しが本当に上手くなってて喋るたびにビックリしてた…やればできるじゃん…

・たわしの「アメリカ行きのビザはおりなかったのか…」がそれでか…!みたいなハッとした感じの台詞でなんだか本公演ともまた違う感じの印象ですごく良かった…

・はおりんビンダー夫人の絶叫、耳に刺さるような耳障り感はないものの心にぐっと刺さる声だったのでかなりどきっとした。オットーの愛羽あやねちゃんもすごくかわいい。幼い感じ出ていて良い。

・ボリスがシュナイダーを見つけたとラヴィックに電話するシーン、望海さんは囁くように話すんだけど、あやなちゃんはそれよりもう少ししっかり喋っているなぁと。この辺から本公演との差がすごく顕著だったなと。

・すわっちシュナイダー、言葉に重みがあって怖い。落ち着いた語り口が上手いなぁ。

・復讐のシーンが本公演超えてるんじゃないかなと思うくらい良かった!演出の細かさ。ブローニュの森で車を走らせるラヴィックがシュナイダーをチラチラ見てるのも良かったし、シュナイダーが起きて30分も車を走らせてる!ってなった時に本公演よりもコートの中のピストルに手を伸ばすタイミングも早くて、ガタガタ揺れてる様子も激しくて、慌てた感じのラヴィックがコート内のピストルに手を伸ばすもボリスの「ピストルはあとが面倒だ」って声が聞こえてピストルは思いとどまって畜生、みたいな表情を浮かべるのも、ラヴィックが暴走させている車からなんとか出ようとするシュナイダーの緊張感も、急ブレーキかけてシュナイダーが車から転がり落ちた後のラヴィックがスパナをぐっと強く握りしめて思いっきりシュナイダーを殴打するのも、本公演以上の迫力で…引き込まれ具合がすごかった…息をするのを忘れるくらい好きだった。あのラヴィックがピストルを取り出そうとして思いとどまるところは本公演でも見たいよー!!

マルクスが出てくる場面にいる娼婦の美華もなみちゃんの声がめちゃくちゃ綺麗だったね…

・オテル・アンテルナショナール前でフランソワーズが歌ってユリアがヴァイオリン弾いてハイメがハモる場面、本公演だとハイメは帽子かぶってるんだけど、新公ではハイメの帽子がひっくり返して置いてあって、通りがかったリュシェンヌがその帽子の中にお金入れたりしていて感動した…そうだよね、みんな生きるのに精一杯だもの、ああいうことして小銭でも稼ぐよね…

・立ち退きは出たのかな?のセリフの前にオテル・アンテルナショナールから出て行く人たちがいたりするのも演出が細かい!!「マルクスさんとあとふた部屋くらい」空くんだもんね…あのタイミングで出てく人もいるよね…

・アンリがラヴィック先生!ってきたところのラヴィックとボリスが顔を見合わせて、ラヴィックがすごい嫌そうな顔したんだよね…正直だよね…

・アンリが「ピストルで撃ってしまったんです」って言うところ、本公演のボリスは結構反応が早く「えっ」て感じなんだけだ新公ボリスは腕を組んだまま暫く顔をしかめてたの、あやなちゃんのボリスだなぁという感じで好きだった。アンリの「撃ったのは私です」で漸くしっかりアンリとラヴィックを見るのね。なるほどー!という気持ち。

・アンリがうだうだ言ってる時に言うラヴィックの「何を言っているんだ!早く!!」も本公演より焦りがすごくて若い…若さ…

・カウチに横になってるジョアンの首元の白布の血の量が多い!!本公演より赤い!!明らかに出血量が多い!!これは助からないやつ!!

・アンリがセリフ言う位置も本公演よりジョアン寄りだったよね…?(うろ覚え)

・ここからのラヴィックとジョアンの世界観の作り込みが凄い。ジョアンの苦しみ方が本公演の比じゃなく激しかったので、ラヴィックもそれにつられて動揺を押し殺してる感じが凄かったし、ラヴィックとの1年が間違いなくジョアンの生きる意味だったこと、ラヴィックにとって間違いなくジョアンがいのちだったこと、「君は僕の命だったよ」から痛いほど伝わってきたね…潤花ちゃんは本当にお芝居が上手い…(何度でもいう)。あとキスは本公演は口元隠さないけど新公は隠しててこれもちょっとした差だけどラヴィックが頬に添える手が優しくて好きだったな。

ジョアンの死に際の「あなた…」が本当に消え入るようで儚かった…

・ボリスがラヴィックに身分証明書を渡そうとしていらないって言われるところ、「考えたんだな、慎重に」が熱くて、胸がぎゅーっとなった。本公演ボリスほど達観してないね…これはこれでいい。「くそったれ!」もね。

・オテル・アンテルナショナール前での場面。フランソワーズの「これから行かれるところではどうせロクなものは食べられませんから」が本公演よりももっと警官に対しての当てつけ感があって結構好きだった。

・収容所の中の方が僕のゴッホは安全、っていうローゼンフェルト、やっぱりサイコパスみがある。後生大事に抱えてるそれは命より重いかなとより思ってしまった…

・オットーの「先生も僕たちと一緒なの?」があまりに無邪気で、ビンダー夫妻が困った顔してたのが印象的だった。そして悲しかった。

・ボリスがラヴィックにハグを求めるシーン、本公演よりボリスとラヴィックが離れてて、ボリスが手をこいこい!みたいに動かしてて、ラヴィックがいやだなあってちょっと後ずさるような仕草をしたのも細かいけどこの演出すごく好き。抱きしめあった時に微かにマイクが擦れる音がして泣いた。思いっきり最後の抱擁だからこそだよね…(抱きしめ方が慣れてないだけかもしれない)

・ラストの「いのち」、本公演では使われていないせり上がりに収容所に送られたメンバーが乗ってて察し…。


全体的に上田久美子〜!!という感じだったけど、後半の畳み掛けはもう美しさすら感じた新公でした。

これで本公演やってほしいと今思い返しても思う。

それにしても雪下級生は歌はともかく芝居が上手いな…ものすごく良いものを見られて幸せでした。歌が上手な子ももっと上がって来られるといいなぁ。

アガタンは初主演は初主演だったけど、この作品で初主演できて良かったと思う。

あやなちゃんの安心感、潤花ちゃんのお芝居のうまさ。

個人的には今回はメインどころでは彩海せらくんが一番良かったです。歌も芝居も細やかで上手い!次はもう少し大きな役で見てみたい。


ひかりふる路の時は新公前後で本公演もかなり変わったのでこれから本公演がどう変化していくか見るのも楽しみ。

宝塚歌劇星組公演「ANOTHER WORLD/Killer Rouge」

宝塚歌劇星組公演「ANOTHER WORLD/Killer Rouge」


2018年7月8日ソワレ


前作が好みに合わなかったのでちょっとドキドキしながらも「落語の谷先生を信じろ!!今回はみんな最初から死んでる!!」とか「サイトーくんがやってくれてる(はず)!!」とか言いながら見に行きました。友人を道連れにして。

いやはやどっちも好きでしたね面白かったです。

以下雑感。


「ANOTHER WORLD」

・宝塚和物の醍醐味チョンパを全世界見てくれーーーー!!!みたいなオープニング最高オブ最高。

今回は友人に何よりこれを見て欲しかった。私宝塚和物のチョンパ(全員板付で拍子木の音に合わせて照明がパッとつくやつ)が宝塚歌劇の好きなところ3本の指に入ると言っても過言じゃないくらい好きで、もうアレ見たさに今これを書きながらまたアナワ見たくなってる。テンションが上がる…友人にも「アレはテンション上がるわ分かる」といってもらえて嬉しかった。チョンパ年1で必ずやってほしい…90周年ごろは和物はとにかく客入りが悪いって言われていたけど今はどうなのかな?

・本編、最初の蓮の花に乗って康次郎さんの紅さんが出てくるところ、スモーク使いに紫ベースのすごい綺麗な照明がこれ勝柴さんじゃね、と思って確認したら勝柴次郎さんの照明でしたねあの手のライティングさせたら右に出る人いないですわ…すっごい綺麗。宝塚大体勝柴さんなんだけど、あの紫の使い方はなんか独特感ある…。

・落語の紅さんはなんか本領発揮というか、谷コメディ×紅さんの芸人資質の組合せの良さを思い知るテンポだったな…最初から最後まで。妙に耳に残る♪わっくわっく〜うっきうっき〜の曲もだけど料理の仕方でこんなに素材が生きるものかと…!!

・金兵衛(美稀千種)が康次郎さん(紅さん)の桶に借金の取り立ての証文を入れると上から証文が入った頭陀袋が落ちてくるとこ本当よくできてるなーと感心してしまった…またこれが後の展開にちゃんとかかってくるから偉いよ〜

・上手花道からせり上がってくる徳三郎さん礼真琴、最初からクライマックス。既にラスボスの風格。いやあまりにかっこいいでしょ…思い出しただけで「かっこいい…」って思わず呟いてしまうわ…10年目…そうかアレで10年目の男役かあ…完成度がすごい…

・細かいことなんですけど、「遊びがしたい〜♪」の「あ」の音がめっちゃ最高でしたね…琴ちゃん…

・琴ちゃん取り巻きの娘さんたちの中にいる小桜ほのかちゃんがもう目を惹いて惹いて…可愛い…ほのかちゃん可愛い好き。

・めいどかふぇの店員さん初音さん有沙瞳(くらっち)、美味しいお役頂いてて嬉しいしかないですね…(基本雪担)

・フグの紋を琴ちゃんが見せた時の魚仲間ー!!ってぴょんぴょんしてる喜六七海ひろき(カイちゃん)どう見ても完全にあざらし…ちらほら「カイちゃんがあざらし」ってのは見かけてたんだけどここかぁ〜〜!!って笑ってしまった…

・ここの紅さんと琴ちゃん御一行の掛け合いすごいテンポよくて楽しいしかなかった。くらっちも入ってきて更にトントン話が転がっていくから客席も反応良くてこういうやついいな!!って素直に思えた。楽しいって大事!

・それにしても琴ちゃんがうめえ…ずっと「礼真琴が上手い」のターンが続く感じだった…歌も芝居も…

・紅さんのお衣装替えの後の、あのポスタービジュアルにも使われてる水色のお衣装すごい好き。パンフとかでもまじまじ見返してしまう…「あの世」が舞台であんなにキラッキラのお衣装着せて許されるの宝塚くらいだと思うんだけど。頭の三角布もあんな王冠みたいなデザインで…(笑)大体死んだのに打ち出の小槌が刺繍であしらわれてるお着物の時点でもうなんか面白くないですか…。

・冥土に着いてからきましたきました貧乏神の貧ちゃん!!華形ひかる(みつる)さん!!2005年以来の貧ちゃん!!(くわしくは「くらわんか」をご覧ください)こういうクロスオーバー大好きだから素直にウフフってなってしまった…13年ぶりだもの、「懐かしい響き」にもなるわね…。しかしもうあの学年で専科さんになったのに貧ちゃんがあんなに可愛いのは恐れ入ったわ…

・あの世の大学のくだりとかラインダンスのくだりとか忠臣蔵のくだりとかギリギリくだらなくてめっっっっっっちゃ好き

・冥土歌劇団のスターがみきちぐさんで出てきた瞬間噴いてしまってなんかもうその配役もずるいよーーー

・ラインダンスに顔がいい男役がいるとおもったら奏碧タケルくんで、そういえば私ベルリン?ロマンス?の時にも顔がいいって言ってた記憶がある…なんか顔がいい…

・ベルはすのくだりは植田紳爾先生にもちろんちゃんと許可貰ってんだよな…w話回すしゃべくりを紅さんに、ツッコミを琴ちゃんに振ってる辺り分かってる感がすごい。ここの琴ちゃんの喋る低めのキーがこう…グッときた…

・美人座の小五郎可愛すぎるでしょ…と思ったら十碧れいや(ポコちゃん)だった…可愛い…退団惜しすぎる…

・美人座の舞台上で繰り広げられる茶番好き…

・阿漕姐さん(夢妃杏瑠)かっこよすぎるでしょ…

・鬼に至ってはパンフ確認するまで誰だか全くわからない仕様だったんだけどこれは下級生に対する試練かな…(桃党純くんと天華えまくんでしたね)

・紅さんと愛里ちゃんの文楽風のシーンすっごい好きなんだけど、あれ本当に文楽なんだね…!!(場面名が文楽崇徳院心中)

・若干やりすぎにも聞こえるくらいこぶしを効かせたくらっちの歌があまりにも合いすぎてて使いどころわかってる感がすごい。そうそうこれだよ…。ノリノリで語り出すくらっちにツッコむ琴ちゃんもテンポがいい…!琴ちゃん声のキーが低い時間が長いからくらっちが少し低めのキーで歌っても喋っても問題ないし文楽シーンは目にも耳にも最高だった…

閻魔大王に呼ばれてからのシーン、蛇より怖い愛里ちゃん、女を何人も殺してるに納得しかない琴ちゃん、存在自体が罪なカイちゃんすごい…こんな見事な当て書きができる谷先生はなぜ落語とオペラじゃなかったら皆殺しにしてしまうのか…(頭抱え)

閻魔大王のお裁きのシーン、単純に人数多くて目が足りない…なんで阿修羅いんの…阿修羅にしか目がいかない…如月蓮くんもまさか阿修羅着せられる日が来ると思わなかったでしょ…

・汝鳥さんの閻魔大王流石の安定感だけど顔がわからなさすぎる…(笑)メイクがすごい。

・天女めっっっっちゃ歌うめえ…と思ったら白妙なつちゃんでした納得…もっとパンフしっかり見てから見ればよかった…

・瀬央っちの赤鬼すごいリンボーダンスレベルで身体が反ってて体幹が…体幹がすごい…瀬央っちすごい…。ぶち生かす…(使いたいフレーズ)

・脱衣婆のシーンはヅカヲタに優しいというか、全体的に宝塚ネタに溢れてて元ネタ知ってると倍楽しめるみたいなとこある…まさか脱衣婆が生きてた時はあの人だなんて…

・天下分け目の有橋渡のシーン、東にいーちゃん(音咲いつき)、西に華鳥礼良ちゃんが歌うの聞けるなかなか豪華なシーンだ…というか星下級生歌上手い子多いな…いいなすごい…

・桃太郎の極美慎くんあまりに可愛いでしょ…逃げながら無理無理言っててすごい可愛い…

・歌ってる赤鬼歌上手いでしょ…と思ったら遥斗勇帆くんと夕陽真輝くんだった顔が誰だか分かんないけど歌はうまい…そうかアレが歌が上手いと噂の遥斗くん…

・来年の話したあたりのくだり好き

・ラスト前の若干の雑さとメタさと母親の強さが凄いところとラストの大団円なんかもう全部許せるいいもの見た〜みたいになるの、喜劇の強みだなって思う…しかし閻魔大王アレどうするんだろうあの後…後日談見たい(笑)徳三郎さんあの後閻魔職就いてても違和感ないな…


「Killer Rouge」

・冒頭のみんなのお衣装の背骨の部分がドラゴンの鱗みたいな…全体的にドラゴンみあるのがすごい冒頭からサイトーだな…みたいな…好き…

・Wonder Rougeはなんでみつるさんセンターであのメンバーで歌わせたんだろう…いや私には完全にご褒美な時間だったんですけどみつるさんのことも大好きだし…。漣レイラくんがキレッキレの動きしてて笑う。好き。

・で、出たーー!!赤頭巾CHANGコレかぁーーー!!!あいりちゃん似合うな可愛い!!

・星の精の中ですごい動き綺麗な子いたんだけど多分水乃ゆりちゃん…?

・オオカミの琴ちゃん好きしかない…

・マッチ売りの少女のくらっちの演歌?歌謡曲?調、分かりすぎでしょ…あの音源が欲しすぎてCD買うと決めた。

・ピーターパンのポコちゃんがCityGirl小桜ほのかちゃんといちゃついてるの見てニヤニヤしてしまった…あの一角に可愛いが詰まってたな…。もっと周りを見たかったけど見られなかったな…残念だった…

・Killer Rouge vs Mask of Rougeのシーン、奥さん役の紫月音寧ちゃんが強い奥さんで素敵。あと娘のうち1人がシシィが綱渡りの時に着てた黄色いワンピ(だよな?)着ててそればっか見てしまった…すごい見覚えがあるやつだあれ…と思って…

・カイちゃん女装の必要あったかな…(笑)

・クラブシンガーの華鳥礼良ちゃんの声がやっぱ好き。ハリのある声してて素敵。

・Post Rouge…せおっちが娘役引き連れて銀橋渡ってる…だと…。やっぱり小桜ほのかちゃん可愛い。好き。

・Rouge Royalはなんかパンフ見ても第7場がA〜Iまであって全部思い出せないんだけど、とにかく琴ちゃんがすげえ歌うまかったなっていう…7場Bの時に音波みのりちゃんとくらっちと銀橋で絡むんだけどそこが大変色っぽカッコよくてアワワってなってた。

・あと7場C〜Fのあいりちゃんのピンクのドレスがめっちゃくちゃ可愛くて、あれを着こなせるのもなかなかだなって思った。似合わない人は絶対似合わないもんなあの色味といいデザインといい。それで歌うのが薔薇は美しく散るだもんな…

・7場Gだったかな…後ろの方ですごいいい顔で歌い踊ってる男役がいて。朱紫令真くんだったんですけど、一度捕獲してしまうともう見ちゃうよね。その後どこに出てても。どこに出ててもすごいいい顔してましたね。

・7場の後半トップさん直々にキラールージュ振り付けレクチャーのシーンあってまさかショーの最中に「こうやるんですよー!」ってくると思わなかったからびっくりした…予習してなくてすみませんという気持ち…

・Tango Rougeはこれもう「とりあえず礼真琴にマタドール系の衣装着せとけばいいでしょ」みたいなの透けて見える…いま宝塚においてとにかくマタドール系着せられがち礼真琴と彩風咲奈安定すぎるしサイトー先生そういうとこだぞって思いましたほんとに…ここでも音波みのりちゃんと組んでがっつり踊ってて。ショーの方は踊ってる時間の方が長いなと思ったんだけどどのジャンル踊らせてもバシッと踊るから琴ちゃんすごいなぁ。

・Pegase Rouge、ポコちゃん銀橋ソロ有難いなぁ…よくある退団者選別シーンなんだけどこういうの本当に宝塚の美しさを煮詰めたみたいなシーンだよね…。選曲がまた、NHKみんなのうたで流れててすごく好きだった「夢の途中で」なんだよねズルいわ…!スミレの園を去る人に歌わせる選曲って先生の色が出ると思うけど、サイトー先生はポコちゃんにこれを選んだと思うと涙出るよ…。

・流星男Aの琴ちゃんがオレンジのお衣装なんですけど、周り寒色も多い中暖色なのでとにかくやたら目を惹くし、決して大柄ではない琴ちゃんが誰より全身を大きく使って踊るもんだからもう踊ってても目が離せないとかいう事態に陥っていて、こんなに礼真琴1人を見に来たつもりはなかったのになぁみたいな気持ちになったりした。腕を回して引くみたいな振りの素早さがマジですごい。筋肉すごそう。あんなに細いのに(なんだその感想)

・SAKURA ROUGEのロケット、夏に見るにはあまりに春過ぎるなとは思ったけどあのピンクのお衣装可愛くて私は好き。春に見たかったけど。そしてやはり目を惹く奏碧タケルくん…顔…

・Last Wonder、大階段で西城秀樹を歌う礼真琴とかいう大正義サイトー先生ありがとう琴ちゃんめちゃくちゃかっこよかった私が命をあげたいし悪魔に心渡しても悔やまない…。いやちょっと本当に意味がわからない…同行した友人と「意味わかんないよね…」と終演後思わず言ってしまったレベルの意味のわからなさ。ラスボスの風格がありすぎる。

・ルージュヒーロー朝水りょうくんがパネェ髪型してて三度見くらいしてしまったので本当にパネェ…ってなった…なんだあの髪型どうなってるんだ…

・麻央侑希くんの赤髪すっごい目立つあとスタイルがいいすごく良いショーかつああいうスーツスタイルだと尋常じゃなさが際立つ。

・紅のマスカレード、ミッチーファンの友達に是非見ていただきたいと思った…あれはすごい。すごいかっこいい…群舞という意味では揃ってないけどそれでもみんなすっごいかっこいいから宝塚最高と思うし私はチョロい。

・腕を横に動かすみたいな振りの琴ちゃんのキレがすごくてなんだろう…どういうレッスンしてたら庵な迅速に動けるんだろう…あとリズムに乗ってる時の足がテンポ掴むように動いてるのがいつ見ても好き過ぎる…

・まさか大階段でみつるさんが歌うと思わなくてちょっとびっくりした…すごいね…?すごい大サービス?だね…

・デュエダンのラブラブっぷりが見てて幸せな気持ちになれる…紅さんほんと愛里ちゃんのこと好きなんだね…!

いーちゃんのエトワールは初だよね、おめでとうございます!

・せおっちとくらっちが一緒に降りてきてまた嬉しくなってしまう…(笑)

・フィナーレもなんか全体的にアニメっぽいっていうか主題歌がそもそもアニメっぽいからそりゃアニメっぽいよな…。そしてフィナーレでも「ご一緒に」キラッキララキラキラ☆キラールージュ☆させられるのすごい…どうあっても客席を巻き込もうという強い意志を感じる…私は好きです。


星組さん勉強不足だったせいもあってそんなにテンション高くなく見に行ったんですけど今回アナワもキラルもすごく楽しかったのでもう1回くらい見たかったな…。もうすこし下級生勉強していきたい…(出戻りだからついていけてない)

宝塚歌劇団月組公演「雨に唄えば」@赤坂ACTシアター(2回目)

f:id:citrus84:20180706223848j:plain

2018年7月1日15時半公演

この間撮った写真を上げるのを忘れてたので上げておこうと思います。

1週間ぶり2回目。2回しか見られなかったのもっと見たかったなぁ。


1回目で気付かなかったことなんかをちらほら覚書。

チャイニーズシアター前のファンの女の花時舞香ちゃんが持ってるパンフが「宮廷の反逆児」のものではなさそうだったんだけど、それを持って必死にアピールしまくる花時ちゃんがあまりに可愛すぎて最高かなって思った。あとそのパンフのデザインがなんとなく東京のひかりふる路のパンフに似てるなって思った。芝居が派手。花時ちゃん芝居がすごく派手。

・宮廷の反逆児のリナぽん、すごい膝折ってるなってのがありありとわかって好き。それでも珠城さんと頭の高さ一緒だけど。

・蒼真せれんくんの映画の時のもみあげの書き方が初演の大真みらんくんにすごい似ててなんかニヤニヤする。せれんくんイケメンだね。

・街の女でも花時ちゃんの「はぁん❤︎」みたいな芝居がとにかくうるさい(いい意味で)

・あとあまの輝耶ちゃん、キャッキャしてて可愛い。丸顔で白目が大きいしあとやっぱ背が高いよね?かぐやちゃん大きい。

・キャシーに不審者扱いされたドンを見た警官、はけてく時にカッコいい言いながらスキップというか軽快な足取りでああいうの好き(笑)

・シンプソン邸でショーガールたちがお菓子(チョコかな?)配るんだけど、監督さんとかウィリー・ピーター・ダン辺りがウキウキしてんの可愛いがすぎるし、御機嫌斜めになってるリナぽんにお菓子あげようとしてたりして可愛いね…。

パイ投げつけられたリナぽんの、クリームかぶった後のクリームに目のところの隙間が空いてるのが地味にツボ。いやあれがないと見えないのはわかってるんだけどなんかああいうクリーチャーみがある。C級映画的デザイン(褒めてる)

・カウボーイのせれんくんの渾身のドヤ顔、ご覧になりまして?「俺がセンター!」感最高がすぎるやりすぎ面白い。

・「闘う騎士」の撮影現場のリナぽんが1回目より更に超可愛くなっててもうなんか未だ嘗てこんなにリナ可愛いと思ったことないわ…えくぼも下膨れのぷーっ!って顔もあまりに可愛げの塊。どうしてああなった。

・ドンリナの「全身の骨をへし折ってやりたいよ〜」「やれるものならやってみて♡」みたいなやりとりの時にすかさずかがみ姿勢で踏み台を持っていくウィリー朝霧くん、無事踏み台使用シーンが終わって忍びのようにサササーーッと踏み台抱え込んだまま下手ピアノ側に戻った時にダンの礼華はるくん(しゃがんでる)にそーっと出迎えられてて、カット!の声がかかった時に2人して立ち上がってイェーイ!みたいにハイタッチ→両手で親指グッ!を息ピッタリでやってて可愛かったあれ毎回やってたのかな…可愛い。

・ピアノ前辺りにいた侍女の花時ちゃんがウッキウキみたいなリアクションしててなんだあれは可愛いぞ。

・お衣装係の姫咲美礼ちゃんがリナぽんの頭支えたりする時オーバーリアクションだし顔が可愛い。

・ハリウッド情報の場面、後ろにタブロイド紙とかの画像がスクリーンに映るじゃないですか。その中の1枚にマルクス兄弟の名前があって時代考証割とガチでしっかりしてるなって感心してしまった…ああいう背景の映像も特典で全部入れてほしいよね…。マルクス兄弟ちょうどヒットし始めた時代だったよね…。

・ビューティフルガールの時の空城ゆうくんがあまりにイケメンだったし、彼肩幅すごくないですか?補正が上手いんですか?あと礼華くんもそうなんだけど身のこなしがきれい、100期生だと!?(;´д`)

・スタジオでドンがキャシーに告白するシーン、キャシーがリフトされた時のスカートの広がり方が綺麗で良い。

・ボーカルレッスンのリナぽん、「できにゃい」の言い方がドス効いた感じというか男声混ぜてきてる感じ?になってて余計おかしかったwなにその進化(退化?)www

・つばさくんの先生、よりによって収録日に噛むの巻だったんだけど、ドンコズの先生いじりの仕方が「今ちょっと怪しかったですよね???」「かみ…ましたよね???」って敬語なのに威圧感あっておかしかった。あとモーゼス歌ってる時椅子に座らされた先生がアドリブタイムまですごい神妙な顔してたんだけどアドリブタイム終わった途端に笑顔になってあのシーン怖いんだろうなって単純に思った(笑)

・トーキー版「闘う騎士」のサウンドスタジオでリナがマイクの場所を覚えられないシーン、マイクの方向くと声が大きくなって逆方向向くと小さくなるみたいなやつ、あれ舞台上で声の大きさ調整してあの声で喋ってると思うとリナほんとに難役だし、違和感なく魅せてんの輝月ゆうまのポテンシャルェ…みたいになるな(なった)

・れんこんくん監督が「このコードを通ってあの箱に音が行って〜〜」みたいな説明をリナにしてるときに録音ボックスみたいなのを、指差してぴょんぴょんしたりしてる朝霧くんたちが可愛い。

・闘う騎士試写会の時に、客の男とか客の女の皆さんがリナが喋り始めた途端「あ"ぁ!?」みたいな顔してるの面白いがすぎるし、あのパールネックレスジャラジャラでめちゃくちゃ耳塞いだりしててw

下手側客席にいるあまの輝耶ちゃんがジャラジャラの度に「もうー!」みたいな顔で耳塞いでるの可愛かったし、その隣の客の女の子(誰だか把握できなかった…!)が本当に不快そうなすごい顔してたの目撃してしまってw

・映画終わって出て来た時に「あんなドン&リナなんて2度と見たくないわ!」って言ってたのがあまの輝耶ちゃんだって今回気付いた(滑舌いいですね)

・劇場外の下手側の壁に「つばさ」と「チャップリンのサーカス」のポスターがあるのは前回気付いたんだけど、上手側の壁(というかガラスドアなのかな、ポスターが反転してたので)にジャズシンガーのポスターもしっかり貼ってあったのに今回気付いて、あと2枚貼ってあったんだけど残りの2枚はちょっとなんの作品かポスターが反転だったのでわからなかった…1枚は「ウィリアム・シェイクスピア」の文字はわかったんだけど20年代後半のシェイクスピア映画に覚えがなくてローレンスオリヴィエとかはもっとあとだしな…などと考えていたらもう一枚を見る余裕がなかった。誰かあの年代の映画に明るい人がいたら教えてほしい…円盤に映るだろうか…(映らない)1910年代後半〜20年代前半のサイレントシェイクスピア映画は調べたら出てきたんだけどな…ジャズシンガーがヒットしてる時代にそんな(多分ポスター的にシェイクスピア悲劇の方の作品)ロングランするかな…

・ていうかあれか、キャシーが最初のドンと出会ったベンチのシーンでシェイクスピアの名前出したからあそこにシェイクスピア映画のポスターこれ見よがしに貼ったのか!?(今思い至った)(遅い)(ちょうどリナが立っている真後ろ辺りがシェイクスピア映画のポスターだった)(当てつけかな!?)

・ドン宅のシーンでキャシーが「リナの声がずれたところが一番面白かった」と思い出して笑いだすシーン、1回目見た時より2回目の方が笑い方がケタケタした感じ(いい意味で)になってて、もっと振り切って笑ってくれても良いのになって思ったりした。観客が見てて面白いシーンだからキャシーがもっとウケててもいいよねえ。

・キャシーを家に送り届けるシーン、下手から相合傘で出てきた時点からドンが持ってる傘の骨が一本あからさまに出てて、これ雨のシーンもつのかなって思いながら見てたけどもちませんでしたね!!!初演ドンと違って傘の扱いが丁寧な珠城さんが傘を壊す現場に立ち会えてなかなか幸せです。絶対傘壊すタイプじゃないもんな…(笑)

・リナぽんの「どうぞ〜どうぞ〜〜」が1回目より格段に下手になってて最高だった。リナが下手じゃないとキャシーが引き立たないので、本当にリナが輝月ゆうまで良かったと思った。元々歌える人が下手くそに歌うのもなかなか難しいよね…。

・録音技師くんが結局誰なのか2回では分からなかったので知ってる人いたら教えてほしい…リナが乗り込んできた時のリアクションとかすごく良かった…代役でもみんなクオリティが高いね月組さんはさすがだなぁ。

・楽屋のリナぽん割とちゃんと喋れてて下手くそに喋るのも大変なんだなって思った…(笑)気を抜くと普通に喋っちゃうよね…

・ドンの家にはドンリナの写真がほとんどない(1枚だけだったかな…)のに、リナの楽屋前は自分とドンリナの写真だらけでリナはこんなにドンのことが好きなんだなって思っちゃってダメ。今まで全然思わなかったのに今回本当にリナがいとしすぎる。

・ブロードウェイメロディで、人気者に登りつめながら愛した人は手に入らず、失意に打ちひしがれそうになるスターが、通りすがりのスターを目指す若者を見て輝きを取り戻すシーンが私は初演からとても好きなんですよね…スターを主演さん、通りすがりの若者を二番手さんがやってるのもなんかこう好き。そういう夢のある内容を考えつくコズモはやはり良心だと思う。ただ若干わかりづらいので所長にももう一回説明してとか言われちゃうけどw

・リナぽんが「私は人間じゃないわ、映画界のてんそらに、一際美しく光り輝く星!」みたいに新聞取り上げていうシーンの所長の顔好き。

・完成された「踊る騎士」を見てる観客の花時舞香ちゃんが映画見ながらマジ1人だけ感動のあまり号泣してて、隣のお客さんに「あっうるさくてごめんなさい、泣くの控えますね」みたいなリアクションしてるとこまで含めて演技がうるさくてほんと好き。あそこ花時ちゃんからマジで目が離せないレベルだった…ドンリナが美しい旋律に乗せて結ばれるシーンであんな泣くんだもんな…。

・からの、リナが話し始めた瞬間の「!?」って顔も最高だった涙も引っ込むよ!!みたいな顔してるのとてもいい、観客の花時ちゃん最高。因みにその後リナが口パクで歌い始めた時にも泣いててめっちゃリナのファンでしょ…憧れの人が声出すだけで泣くレベルのファンなんだよ…。

・ここあまの輝耶ちゃんもなかなかかわいいリアクションしてるんだけど花時ちゃんに全部持っていかれてた。エリザで彼女たちのお芝居観るの楽しみだな。

・リナがどうしたらいいのかしら!?そうだ風邪ひいたことに!!みたいなセリフ喋ってる時男声(低音)が混ざるのがなんかそこはかとなく色っぽいなと思ってしまったあんな声なのに…

・ドンに代理シンガーをやるんだ、って言われた時のキャシーの泣きそうな顔が切なくて、なんかこの後の幸せが約束されてると頭でわかってても辛い気持ち。

・男役群舞やっぱり礼華はる君が目を惹く、あと空城ゆう君も綺麗に踊るね。肩幅…(そこ)


2回見られただけ幸せだったけど、思っていた以上にみんながやりすぎるせいで目が足りなかった。休演者3人もいて目が足りないんだから全員揃ってたら発狂ものだったかもしれない見きれなくて…今回休んでた皆さんも早く戻って来られますように。

雨に唄えば楽しかった!次の月組さんエリザもすごく楽しみにしてます…!

ラスパも見たかったな…。