「好き」の気持ちが人の心を動かすすごい邦画3本のはなし。

もう6月終わるんですって!!

信じられなくないですか?

今日、見に行くはずだった舞台のチケットが消えました。

体調を崩された公演関係者の方がどうか無事で、なるべく早く再び幕が上がることを祈っております。

それでとても悔しい気持ちになったので、ここ1ヶ月以内に私が「好き!!」って思った映画の話をします。

エンタメで受けたダメージはエンタメにしか癒せないのです。

その3本は

ハケンアニメ!」「恋は光」「メタモルフォーゼの縁側」

です。

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どの作品も「何かを、もしくは誰かを好きでたまらない」人たちの物語です。

そして原作がある作品です。

私は映画先行でまだドラマ全部原作読み切れてないんですけど、それでもこの3本はどれも素晴らしかったのです。

 

ハケンアニメ!」(映画『ハケンアニメ!』公式サイト)は辻村深月さん原作の小説の実写化作品で、アニメを作る人たちのドラマなんですけど、劇中アニメが「これそのまま放送してくれんか?見たいんだが」って普通になってしまうくらいの出来で、作品を作るときにプロデューサーや作画、声優さんとの監督とのやりとりなんかも多分生々しいんやろな…と思えるところがあり、何よりこの作品のポスターにもあるキャッチフレーズの「好きを、つらぬけ」が映画全編通して本当に貫かれていて見ていてとても気持ちがいい作品です。

私は当然アニメを作ったことがあるわけではないのでアニメ作りの現場のことは何もわからないけど、それでも何かを作ったり作ろうと志した経験はあるので見ながらずっと手を握り締めてしまいました。

好きなこと、やりたいこと、出来ること、その全てがうまく噛み合うことは多分奇跡に近くて、大概は何かを諦めてしまうんだろうけど、この作品は全てを貫こうとしている登場人物たちもすごくかっこいいです。

何かのオタクには絶対に刺さると思う、できれば映画館で見て欲しい大傑作だと思います。

ていうか見てもらわないと多分言葉でどんなに説明しても伝わらないんだ、そのくらいの「熱」がある作品なので…

 

次、「恋は光」(映画『恋は光』公式サイト)。

北代役の西野七瀬を見てくれ。

もう本当に西野七瀬を見て欲しい。

いや私は皆さんご存知か知らないんですけどメガネの顔がいい人間が好きなので神尾楓珠くんを見に行ったんですよ予告で顔がいいメガネがいたので…動機が不純。それはそう。

でももう、見終わる頃には西野七瀬ちゃんのあのなんとも言えない、輝きに完全にやられていましたね…

話は「恋する女子から発されるキラキラした光、通称恋の光が見える西条と彼を取り巻く3人の女の子たちの恋愛模様」みたいな話なんですけど、この西条を取り巻く女子3人が超ーーーー可愛い。

最高すぎる。しかもキラキラしてる(物理的に)

「恋というものを知りたい」東雲さんも、「人のものだから欲しい」宿木さんも、「彼氏じゃない」と言いながら実は西条を好きな北代さんもみんなキャラ違ってそれぞれにみんな魅力的。

恋とは何か、恋の光とは何か、西条は何を"恋"と定義つけるのか、登場人物それぞれが恋について考えて、自分の心に向き合っていく様子が光を多分に含んだ柔らかい手触りの色合いの映像と綺麗な風景と共に丁寧に、すごく丁寧に描かれていて途中自分でも訳がわからないところで無意識に涙出てきた(?)

恋という感情があまりにも尊くて。

これも画面が綺麗なのでできたら映画館で見て欲しいなぁと個人的には思う作品でした。

好きってなんだろうって考えちゃう。そこも含めてよかった。

 

最後!「メタモルフォーゼの縁側」(映画『メタモルフォーゼの縁側』|大ヒット上映中)。

オタクって年齢性別関係なく友情結べて最高だな!!ってなる作品。

これはBL漫画が好きな女子高生と、BL漫画をそれと知らずたまたま手に取ってハマってしまったおばあちゃんが友達になって友情を深め、そこそこドラマチックなことが起こる話なんですけども。

好きなものを通じて友達になるってすごく素敵なことだなあとしみじみしてしまったのですよね。

女子高生のうららちゃんはBL趣味をちょっと恥ずかしいと思ってる普通のオタクで、でも雪さんはそんなことお構いなしで「私がしったこの世界を語り合えるお友達が欲しい」の感情で動いてる最初のちょっと噛み合ってないところとかもあるあるっぽくて日常描写として好きだし、2人が打ち解けてからの関わり方とかイベント行く話とかも全部すごく好き。

それでこの話すごいのが、メインに基本的に優しい人しか出てこないんですよね!!

この作品に出てくる優しい人たちはみんな誰かの「好き」を否定しないからストレスなく見られるんです。

これは本当に素晴らしい。

うららちゃんの幼馴染の男の子がいるんですけど、うららちゃんがBL好きだって知っても「この漫画面白いじゃん」って普通にいうんですよね。「お前こんなの読んでるのかよ笑」みたいなの言わない。すごい。優しい世界。

「好き」が否定されない世界めちゃくちゃ好きなので、誰かの「好き」が作品内で肯定されるたびにちょっと泣きました。

これも本当に素敵な作品です。

私のTwitterのフォロワーさんはこれ好きな人結構多いと思うから見て欲しいなと思います。

 

 

3本とも「好き」を貫く形は全然違うけど、「好き」に対して真っ直ぐな登場人物だらけで全部すごくいい作品で、こんな素敵な作品群がこんな短期間で見られるのはすごく贅沢だなあと思ったし、邦画得意じゃない人にもチャレンジしてほしさがあるなと思って書いてみました。

下半期も「好き」が溢れた良作に沢山スクリーンで出会えますように…✨